ウクライナからの避難家族

犬を連れ子供と散歩

自分の住む地域にも、ウクライナからの難民の人たちがいます。中学校では30名ほどのウクライナの生徒がいるそうですので、その数を考えただけでも相当数がいるはずです。

実際、近所で散歩している親子とおばあちゃんを最近よく見かけるようになりましたが、先日、自分の犬の散歩の際に遭遇し、向こうも子犬を連れていたので、すれ違う際に、挨拶だけしました。ドイツ語がもちろんできないので、英語で「子犬は何歳か?」と聞いただけですが、なんと2ヶ月の子犬。スイスであれば、2ヶ月の子犬はまだ引き取れないので、おそらくウクライナで飼い始めた犬を一緒に連れてきたのだろうと思います。ロシアのウクライナ侵攻が始まる前でしょう。二人の子供も、まだ幼稚園前といった感じで、祖母と思われる人もそれほど年老いた感じはしません。

スイスに長く住んでいれば、なんとなく、スイス人ではないのが分かります。東ヨーロッパの人や中東の人も、一見スイス人と変わらない感じでも、明らかに雰囲気が違うのですぐわかります。その家族も聞こえてくる会話から、TVで見るウクライナの避難民の人のインタビューの言語と同じ響きでした。

飼われていたペットの保護も

ウクライナでは、街が破壊されて多くの地域で住めるような状況ではなくなっていますが、人間と同じようにペットの保護に動いている団体もあるそうです。餌もなく、野良犬、野良猫と化したペットも多いでしょう。犬や猫も、今や家族の一員で、運よく一緒に避難できた人はいいですが、やはり取り残されてしまったペットも多いでしょう。

スイスはウクライナの戦争難民に対して手厚い保護をしていますが、犬や猫などにも寛大な国ですので、是非助けられるのなら命を救ってあげて欲しいと思います。個人レベルでも、他国の保護シェルターから、酷い扱いを受けてきた犬を引き取って、スイスに連れ帰った人を何人か知っていますが、今回のウクライナの状況は当然それより酷いものです。引き取りに行くことすら危険です。

仮に戦争が終結しても、壊滅した街の復興は時間がかかります。それまでは、スイスもウクライナの人たちとペットを受け入れることとなるでしょうし、スイスで第2の人生をスタートさせる若い人もいるかも知れません。とにかく、ウクライナの人が、また母国に帰れることを祈るだけです。