アメリカの大統領選挙を見て

熱狂するアメリカ、分断するアメリカ

先ほど、アメリカの選挙戦で、次期大統領が民主党のジョーバイデン氏に決まったと報道されました。かなりの接戦の上、集計をやり直すなど、不正の疑いも出ていましたが、アメリカの各メディアが当確を報じました。CNNを見ていましたが、なかなかはっきりと言わないのが印象的で、TVキャスターも半ばあきれ気味の顔だったように感じました。
スイスのメディアも今夜報道されましたが、いつものニュースキャスターの女性が笑顔だったのが、はっきりわかりました。しかし、これからトランプ大統領が異議を申し立てて、裁判となるのか、ならないのか、まだ目が離せないでしょう。

20年以上前に旅行したアメリカ

学生の頃、バックパックを背負って、アメリカを1ヶ月旅したことがあります。鉄道やバスを使い、西海岸から東海岸までアメリカを横断しました。いろんな街を見て、改めてアメリカという国の大きさに圧倒された覚えがあります。西と東でも英語のアクセントや風土も違い、内陸部のアメリカ人はまだ海を見たことのない人も多いと聞いたりして驚いたりもしました。
それでも、その頃はアメリカの大らかさというか寛大さが感じられ、まさに自由の国アメリカという印象でした。人種の坩堝でもあり、旅をしているのは何も外国人ばかりではなく、多くのアメリカ人も国内をバックパックで回っていたことも印象的でした。

思い出は尽きませんが、ボストンのB&Bに泊まった際、オーナーのかなり高齢な男性が、朝食を宿泊客に一人づつ手渡しをし、客と数分話をするというスタイルで列ができていました。それでも、誰も文句を言うことなく、おじいさんとの話を楽しんでいるようでした。自分の番になり、何を話すのかと思ったら、若い頃、戦争で横浜に船で行ったことがあると言う話をしてくれました。過去の戦争がどうとか、悪いとかそう言う事は一切言いません。相手が日本人であっても、南米の人であっても、テーマを一つ見つけ、分け隔てなく話をして朝食を渡す彼を見て心を動かされました。何気ない世間話で簡単そうに思えますが、世界各国から来ている宿泊客に、なんらかの話を一つすると言うのは、知識も相当必要です。
そして、チェックアウトの際に、ボストン市内の行きたい場所を尋ねたところ、ゆっくり時間をとって、丁寧な手書きの地図を作成してくれました。その地図はいまでも大切に保管してありますが、目的地だけでなく、オススメの場所なども書いてあり、スマホなど無い時代に、非常に役に立ちました。

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