東日本大震災から4年

今日からちょうど4年前に起きた、東日本大震災と福島原発事故。
この大震災で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
また、避難生活をされる方々の1日も早い日常生活の復興をお祈りいたします。

この日を忘れられないのは、日本の人だけではなく、世界中の人にとっても忘れてはならない日になりました。
ここスイスでも、今朝からラジオでこの日のことを報じています。特に自然災害から起きた原発事故という人災について重点を置き報じるメディアが多いですが、このタイミングで原発放棄を宣言したドイツのメルケル首相が日本を訪問しました。

当日は、スイスの知人に電話で地震の事を知らされ、いつも小さな地震でもニュースで報じるスイスのことだから、少し大きめの地震だろうと思いCNNをつけました。しかし、そこに出た映像は、既に津波が迫り陸に上がって田畑をみるみる覆っていく映像でした。
地震でカメラが揺れる映像を想定しTVをつけたので、最初は何の映像か分かりませんでしたが、地震と津波、地震大国の日本人でも見たこともない上空からの映像でした。

日本に関係するお客さんにもあわただしく連絡を取り、その日の午後には、知人に頼まれ地元のTV局のインタビューに出ていました。それから1ヶ月は、毎日パソコンの前に座って、原発事故の状況や被災地の様子をネットで見るという状態だったのを覚えています。

この震災を機に、色々と考えた方も多いと思います。死生観が変わった方、家族の大切さに気がついた方、日本を離れた在外邦人は特に、故郷を離れて何も出来ない状況に苛立ちを覚えた方も多かったと思います。

今なお、避難生活をしている方がいて、発見されていない方も2000名近くおられます。そして、原発の事故は続き、現在も解決には至っていません。日本の国土に住めない土地が出来た現実を、受け入れられない人たちもいます。原発についても、多くの人の考え方が変わり、今まで知らなかったようなことも明るみに出て、ドイツやスイスのTVもそれらを報じています。

この日が来るたびに、どれだけに人の人生が狂ってしまったか、また被災をしなくても、人生観が変わった人の多さは、周りの人を見て感じますし、自分の中でもまた、何かが変わった日であることは間違いないと思っています。
年を重ねて変わっていく人生観とは明らかに違う心の変化が、4年前からあります。

スイスという国に住み、日本を離れて暮らす在外邦人の1人として、我が国の真の復活を見る日まで、この3月11日という日の意味を考え続けるのだろうと思います。

スイスワンダーネット