ルフトハンザ航空傘下に入ってから、非常に好調なSWISSであるが、ここに来てスキャンダルも出てきている。

 SWISSがプラハ行きの便に使用している機体の損傷が激しかったという事だ。この機体はSWISSが契約を結ぶイギリスの会社Flightline社のもので、顧客からはSWISSでチケットを購入したのに、機体が別会社のものでどうなんだ?という声も上がっている。

 SWISSAIR時代から既にパートナーだったFlightlineであるが、この会社の他にもSWISSが提携しているところは、Contact Air社 (ワルシャワやベネチア行き)やHelvetic社 (ブタペストやマンチェスター行き)などがある。

 格安航空会社との競争で、SWISSも価格のディスカウントを避けられなかった経緯はあるが、そのしわ寄せが飛行機の機体そのものにいっているとなると、問題である。

 easyjetなどの格安フライトで有名な航空会社も、今のうちは会社も機体も新しいので問題はないが、今後10年20年先に機体は確実に傷んでいく。その上現在のような価格競争で生き残っているかどうかは分からないため、各社、機体の整備がきちんとされていくのかどうかが懸念されている。

 日本でもJALやANA等の航空会社からの払い下げの機体を、格安で中国をはじめアジアの各国が買っている。メンテナンスも整備も十分にされないまま運行されているのではという声も実際あり、航空業界では大きな課題となる。

 SWISSも会社の売り上げは非常に好調であるが、そういう時期に足元をすくってくる人間が必ずいる。そんなスキャンダルは多少出てくるかもしれないが、我々利用者にとっては、とにかく安全な運行を心がけてもらいたいというのが本当の気持ちである。