スパイ活動疑惑で拘束された日本人の話

中国で日本人拘束のニュースを見て

先日、中国を出国しようとした大手日本企業の幹部である日本人男性が、スパイ活動をしていたとして拘束されました。詳細はまだよくわかりませんが、20年も中国に駐在していた人物だそうです。

この話を聞いて、実際に同じように中国入国の際に1週間拘束された知人を思い出しました。

彼も商社マンで、のちに欧州支社の社長になるのですが、欧州に来る前に、中国に長年赴任していました。中国語も堪能です。

今回の拘束も長年中国と関わりのある人が拘束されていて、おそらく日中友好の活動などもしていたのではないかなと思います。

また、TVのインタビューで、6年もの間拘束された後に解放された日本人男性が話しているのを見ましたが、数ヶ月間は太陽も見れなかったと言っています。

同じく中国に長年滞在し、日中友好の団体に属し活動をしていました。その中で、中国の政府関係者と政治的な話題を一言交わしただけで、スパイだと疑われたそうです。

スイスでスパイ活動

こうしたスパイ活動は、スイスでも当然あるようで、実際に知人の友人の話を聞いて衝撃を受けたことがあります。

それは、誰が見ても、ごく普通の家族だった人の話ですが、旦那さんがスイス人で、奥さんが他の欧州国出身の人でした。

子供もいて、夫婦共働きで穏やかな生活を送っていたところ、ある日突然、奥さんが旦那さんにメッセージを残して失踪します。

捜索願いも出して探していたところ、警察から連絡があり、奥さんがある機関のスパイだった事を知らされたそうです。

ウソのような話ですが、実際にあったことで、旦那さんはショックで塞ぎ込んでしまったとか。

身近に潜むスパイ

映画のような話ですが、スパイというのは、普段はごく普通の善良な市民で、指示が出ない限り、アクションを起こさないそうです。

中には、生きている間に指示が出ず、スパイとしては何もアクションを起こさないで任務を終える人もいるとかで、平凡な家族生活を過ごしたまま引退というケースもあるそうです。

確かに、スパイが普段から怪しそうな雰囲気を醸し出した人物であれば、仕事になりません。近所の普通のおじさんやおばさんがスパイだという可能性もあるわけですが、知人家族のように、それが自分の家族だったらと思うと、ゾッとします。

中国での日本人拘束事件から、色々と思うところがありますが、海外に住んでいる以上、国をまたいで移動する際など、今でも少し緊張します。

特にコロナパンデミックの時期は、有効な陰性証明書が無かったり、書類不備があって日本に入国できなかった人も多数いて、他人事ではないなと感じたのを覚えています。

検査やマスク着用で、少しハードルが高くなってしまった日本への帰国が、今年はまた以前のようにできる事を祈りたいです。