スーパーMigrosの新聞で日本の特集

東京オリンピックもまもなく開催

コロナウィルスのため今年に延期となった東京五輪2020ですが、まもなく開催される予定です。そんな中、スイスの大手スーパーMigorosの新聞で、日本の特集がされていました。
おそらく、オリンピック開催と同時に特集を組む予定だったのではないかな?と思われますが、かなりのページを使って、日本の食文化やカルチャーを紹介しています。

今回、面白いのは、新聞の見開きが、いつもと逆になっていることです。いつもの表紙に「日本」という漢字が裏向きに印刷されているなあ、また間違えたのかなあ、と思いましたが、よくみるとドイツ語で「反対側から読んでください」と書いてありました。
日本式で新聞を構成しているのは、面白い試みだなと思いました。が、スイスの人にとってはきっと違和感があるでしょう。

スイス人は日本のことをどれだけ知っているか?

オリンピック協会のバッハ会長が、日本での会見で「チャイニーズピープル、いや、ジャパニーズピープル、、、」とうっかり間違えたように、日本と他のアジアの国の区別がついていない人が非常に多いと思います。いつも行く美容院でも、今度はいつ北京に帰るの?と聞かれたり、道ですれ違った子供が「あの人は中国からきたの?」とママに聞いていて、ママも「そうよ中国の人よ、よくわかったね。」と子供を褒めていました。
まあ、スイス人からしたら見た目の違いはわからないでしょう。我々が北欧の人の違いをわからないのと同じ感覚です。

そんな感じですので、ぜひ今回のMigrosの新聞で日本のことをもう少し知ってもらいたいなと思いました。

スーパーの新聞なので食文化の紹介

流石に食料品を扱うスーパーの新聞なので、食文化の紹介は外せません。最初にはやはり『SUSHI』が紹介されて、他にも日本の食事メニューで、うどんや丼ものが、ヨーロッパらしい盛り付けで紹介されていました。

個人的に面白いと思ったのは、割れた陶磁器を直す、「金継ぎ」が紹介されていたことです。割れたら捨ててしまうのではなく、直して使うというのも金継ぎの技術がなせる技でしょう。もったいない文化にも通じます。
あとは、お辞儀の文化にも触れていましたが、イラストには謝罪のスタイルとして、土下座のイラストがありました。

他にも、漫画文化やスイス在住の日本人の紹介、オリンピック関係者のスイス人インタビューも掲載されており、興味のある人には読み応えのある内容となっています。
肝心のオリンピックの話題ですが、日本では開催を中止しろとか、海外からくる選手のPCR検査やコロナ陽性反応が出た選手のニュース、はたまた日本で働きたいと行って失踪した選手など、ごたごたが続いていますが、スイスでは特に開催に反対の声もなく、盛り上がっているわけでもないという印象です。ちょうどサッカーの欧州選手権が終わったこともあり、興味が薄れているのかもしれませんが、スイス人選手の試合の放映が始まればある程度話題になるのかなと思います。

それにしても、この状況下で開催をする東京五輪は運が悪いというか、特に選手たちはこのオリンピックのために日々トレーニングをしてきたわけで、それが実らない場合もあると思うと気の毒でなりません。無観客で応援もなく、五輪後の日本観光もできません。
とにかく、色々な意味で、日本に注目が集まる夏です。