医療看護師、介護士への関心と離職

医療従事者の大変さ

今年は新型コロナウィルスの影響もあり、いつも以上に医療従事者に関心が寄せられた年だったのではないかなと思います。医療従事といっても、多くのカテゴリに分かれていますが、大きく分けると病院の看護士さん、老人ホームや障害者施設の介護士の方々でしょう。いずれも人を助ける立場にある大変な仕事です。

自分の周りを見てみても、そうした仕事についている人が思った以上に多く、友人や近所の人など、話を聞く機会もありました。老人ホームも病院も24時間誰かがいる場所です。交代制で夜勤があったり、変則的な時間の仕事ですので、身体的にも精神的にもきつい仕事です。しかし、志が高い看護師や介護士の人が多い印象で、人の役に立てる仕事がしたいという人が大半です。

多くはパートタイムだそうで、100%で働く介護士さんは、チームをまとめる立場にあるマネージャーのポジションに多いようです。実際に現場でも仕事をするわけですが、他の管理業務も多いので、パートタイムの介護士さんとは少し違う勤務体系のようです。そもそも、パートタイムである理由は、精神的にも肉体的にもきついことが理由です。やはり患者さんや入居者の高齢者に直接接する仕事で、中には難しい状況にも遭遇します。

例えば、認知症患者さんが入所するの施設では、介護士さんへの暴力や暴言などもあります。そして、理解を得られない入所者家族との面談も難しい要素の一つです。全く施設任せで関心がない家族や、毎日のようにクレームをつけてくる家族など、入所者さん本人とは別の問題も多いそうです。そうした理由からも、家族との面談などはマネージャーの人が行うことがほとんどです。いくら施設に入るとはいえ、家族の理解がないとうまく行きません。

介護士さんのケアと管理

こうした事からも、介護士さん自身が精神的に病むこともあり、その結果、離職につながるケースも珍しくありません。そうした場合も、介護士のメンタルケアをし、すぐに人材を確保しなければいけませんし、チームをまとめなければいけません。幸い介護士への応募は多いようで、面談も多いようです。そうした面談もマネージャーの介護士がするわけですが、人事担当者がわからないような専門的なことなども把握しつつ採用活動に関わります。

一番難しいポジションは、介護士のチームマネージャーだそうで、大きな施設ですと各階の担当者がいて、そのフロアの介護士さん達をまとめます。もちろん、そのポジションは介護士としての経験が豊富で、他の施設でチームをまとめた経験がある人が採用されますが、職場に馴染むまでは時間がかかるようです。まずはチームの介護士さん達に信頼を得ないと、全く別のやり方や方針を指示して、思うように動いてくれないということが多々あり、軋轢をうみ、馴染む前に辞めてしまうケースが多いそうです。もちろん、これは他の職種でも言えることですが、介護の現場はそもそもストレス度も高い職場です。そこに、全く新しい人がリーダーとして入って最初からうまく行くことの方が少ないでしょう。

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