スマートフォンで国民の動きを監視?

外出自粛緩和に応じて、人の動きを監視

 先日の専門家会議において、大幅な外出自粛緩和に伴い、人々が2mの距離を保つようにスマートフォンを使って、スイス政府公式アプリにより、監視するという案を発表しました。特にリスクのある層と、15分以上2m以内の距離で過ごした場合は、新型コロナの感染が確認されなくても自宅待機を命じるというものです。
 これにはプライバシーの問題が生じると、批判の声も出ておりますが、スイス政府側はこの記録を残さないとしています。

 すでにイスラエルでは、この監視方法が実施されていて、不要な動きと判断された人が、警察に囲まれて、連れ戻されるということも起きています。しかし、実際には人の動きとスマートフォンの動きが完全に一致しないケースもあり、間違いもあります。

すでに人の動きを調べていた?

 実は、この公式アプリが発表される前に、実はスイスではスマートフォン経由で監視をしているのではという声も上がっていました。この感染拡大を防ぐ意味で人の動きを把握するのは有効かと思いますが、ユーザーの了承を得ずにすることは今の時代危険です。だから公式な発表をして、自分でアプリをダウンロードしてくださいということなのでしょう。

スイス国内のホテルは既に予約がいっぱいになりつつある

 夏の休暇はスイス国内では可能だろう。というスイス政府の言葉を信じ、既に予約が殺到しているということです。感染者が多いティチーノ州でも予約がいっぱいになりつつあるそうで、自身の知人家族も予約をしているとか。

 国内の観光業を支援するために、海外に行かずに国内でお金を落とせば、自国経済は少し回復しますので、策としては理解できますが、やはり一度に殺到してしまうと、感染が増える可能性も捨て切れません。

 とにかく、3段階の緩和を見据えて判断をして行くことになると思いますが、今年は休暇に行かないと決めている人も多いです。とにかく、いまは夏の休暇がテーマですので、国境開放も含めて、議論が進んで行くでしょう。