キャッシュレス化が進むと

昨年、スイス全土でECカードの決済にシステム障害が起きた。
午前中で障害は復旧したが、この間、SBBの駅やスーパーマーケット、空港などで支払いができなくなり、現金のみ受け付けた店もあったようだ。

このシステム障害により、電車に乗り遅れた人や支払いが出来ずに店頭で困った人も多かったと思うが、多くの人がキャッシュを持っていないという事も判明した。
もちろん大きな額の買い物は、クレジットカードでする場合もあるが、果たしてどれほどの現金が自分の財布に入っているかというと、自身も必要な分しか入れてない。
それどころか、たまに忘れて、ほとんど現金が入ってない事もある。
いかに普段カードで決済しているかという事だが、こうしたシステム障害が起きた場合には、あらゆる損失につながるということを証明した。

キャッシュレスはもちろん、一定金額まではカードを機械にかざすだけで決済が済む時代に、こうした障害は致命的だ。
ネットでの買い物は、3-D-Secureといって、オンライン決済の際に、あらかじめ登録してあるスマートフォンにSMSでコードが送られて、そのコードを入力しないと決済が完了しないようになっている。これは、カード番号を盗まれて悪用されないためには、非常に有効ではあるが、スマートフォンを紛失したり、故障していると厄介だ。
また、スマートフォンのSIMカードを誰かが勝手に再発行し悪用されたケースもあるので、電話が乗っ取られている場合は、全く意味がない。

こうしたことを考えると、現金が一番頼れるのかもしれないが、時代の流れには逆らえない。
小銭を集めて、駄菓子屋に走った子供の頃が懐かしい。