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アッペンツェルの抱える闇

風光明媚なスイスらしい景色、チーズでも有名な東スイスのアッペンツェル。ある新聞にて気になる記事を読んだ。
こののどかなイメージのアッペンツェルで、スイス国内で最も自殺率が高いと言う記事だった。
これについて、専門家は極端に狭い社会で起こり得る事だと述べている。
地域の人は全て知り合いで、常に誰が何をしているのかを監視されているような状態。少しでもその地域の風習に合わない行動をすれば、非難を浴びる。
これは日本でも限界集落のようなところで起きる事件や、村八分といった事例とほぼ同じと思われる。

自殺志願者が助けを求めることができるウェブサイトwww.feel-ok.ch があるが、2018年には33000件のアクセスがあった。
しかしながら、アッペンツェル地域からのアクセスはほぼ皆無だと言うこと。
カントンレベル、ゲマインデレベルでも様々な対策をとっているようだが、その効果は薄いようだ。

実は義理の両親の故郷もアッペンツェルであり、いまでも親戚類が住んでいるが、その地域の人たちの性格はどちらかといえば内向的で、悩みを打ち明けることはあまりないそうだ。
特に男性は無口で、自分のことを話したがらない人が多い。そうした閉鎖的な空気が嫌で、チューリッヒやバーゼルなどの都市に出てくる若者も多いが、その地域を出たくても出れなかった人や、家業を継がなければならなかった人は残る。
仕事や家族、人間関係で悩むのはどこでも同じだが、上記の緊急相談ウェブサイトにアクセスがほとんどないことでもわかるように、周囲も気がつかずまま、結果、手遅れになっていると言うことのようだ。
別の記事でも書いたように、燃え尽き症候群や鬱などで悩む人は多く、周りの協力や理解がまだまだ足りないと言うことだろう。
明るくのどかなイメージのアルプスの裏には、スイスが抱える社会の闇が潜んでいる。

参照/Quelle:www.bzbasel.ch / www.basellandschaftlichezeitung.ch Mittwoch, 16.Januar 2019