外国語を覚えるには

kaiwa
海外生活者の基本となる現地語の習得は、やはりどんな職業でも生活環境でも重要である。
今更言うまでもないが、日本であれだけ長い年数英語をやったのに、海外に出て現地の人とコミニケーションを取れる人は少ない。
文法はとにかく、学校に通うなり参考書なりで、ある程度覚えることはできるが、話すとなるとまた違ってくる。

スイスには、国語がドイツ語を始め、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語と他言語に渡り、複数の言語をこなす人が多い。
つまり外国語を学ぶ術を多くのスイス人が持っていて、それは日本人からすると羨ましい。しかし、彼らも最初から外国語ができた訳ではない。
基本言語がアルファベットというのはもちろん違うが、どうしたら語学を習得できるのか。

ほとんどの人が、語学学校に行き、同じ語学レベルの人たちと会話の練習をし習得していくのだが、話すよりもやはり聞き取りに苦労する。
いろんな癖のある方言や話し方の人がいて、とても同じ言語とは思えない様なひともいる。
多くの人はとにかく、会話をすることで習得していく様だが、同じ外国人同士だと間違って覚えたり、いい加減に話しても伝わったりしてよくない場合がある。
逆に現地の人でそこまで不自由な会話に付き合ってくれる人は、学校の先生以外にいない。
自分が何か伝えたい場合は、どうにかして調べれば文が作れて、発音できるが、問題はその返答をしてくれた人の言っていることがわからないということ。
せっかく苦労して聞いたのに、肝心の回答がわからない。これは誰もが経験することではないだろうか?
では、学校や友人以外で学べる機会とは何か?

それは「テレビ」以外にない。政治討論番組などはもちろん難しいが、オススメは連続ドラマシリーズ。
刑事物や典型的なラブストーリーなどをみるのが一番いい。いくつかいい点を挙げると、

1、ストーリーがシンプルなので、俳優さんの動きだけでも、そのストーリーが把握できる。
2、いろんなシーンがあるので、こういうシーンの場合は、スイス人ならなんというセリフを言うのが一般的なのか?が徐々にわかる様になる。
3、連続ドラマなので、また次の回が気になって、定期的に観るきっかけとなり、脳が外国語を受け入れやすくなる。

前述した刑事物は、なかなか複雑な人間関係や法律などに関するセリフもあるため難しいかもしれないが、恋愛ものは誰が誰を好きか、最後に誰と結ばれるかという万国共通ストーリーなので、理解しやすい。
大事なのは、いろんなシーンでいうセリフを覚えること。こういう状況でスイス人やドイツ人は、こんなことを言うのか!と文化的な背景も学べる。
そして実生活で、似た様なシチュエーションが来たなら、使うべきだ。
そうしたことの繰り返しで、会話のリズム、相手の表情をみて、やりとりが出来てくると、コミニケーションも取れる様になってくる。
大事なことは、ある程度通じる様になっても、自分の言ったことや相手の発言は、どういう意味合いなのか、適切だったかなど、常に気にすること。

海外生活者には、今更の言語取得方法かもしれないが、実際に効果はあるので、重い腰をソファに沈めて、連ドラを見て言語脳を鍛えるのも悪くはない。