2010年好調な伸びを見せたPostfinanceは、顧客に対し「2010ラッペンをプレゼントします。」という手紙を発送した。
 実際に手元に届いたカードには「Überraschung! für Sie」と書かれ、20.10フラン口座に振り込まれるとのこと。
(注:手紙にはDepositokonto/E-Depositokontoへとなっています。)

わざわざ顧客に郵便を使ってカードを送り、更には2010年にちなんで、20.10フランを口座に振り込むとは、何とも粋な計らい。日本では、営業時間外に現金を引き出すと手数料を取られるのに、この違いは大きい。

 もちろんマーケティングである事は、そうなのであるが、実際に現金が戻って来て、預金者へのイメージもプラスになり、それによる新規契約が増える事を考えれば、安い広告費用なのであろう。

 しかし、その逆の事をしている金融機関もある。オンラインバンキングでは、振込をする際に、TANと呼ばれるコードを入力する必要があるが、これは今まで紙に印字された数字が、郵便で送られて来た。これを廃止するようだ。廃止したら、これから振込はどうするのか。サイト上では選択肢があり、それに申し込まなければいけないようになっていた。
1、携帯電話のSMSで送ってもらい入手する。(無料)
2、専用のチップと番号を降り出す小さな機械を購入する。(有料)
大きくはこの二つにわかれ、しかも、携帯のSMSの場合、外国にいる時にTANを要求すると、他国の携帯電話回線をローミングするため、お金がかかってしまう。

 これは何とも不公平な気がする。Postfinanceは、今回特に業績が良かったために出来た還元サービスであるとは思うが、この対極にあるマーケティングの差は、預金者に与えるイメージとしては大きいものとなった。