コロナパンデミックで思う習慣の違い

イースター休暇

イースターマンデーも終わり、明日からまた仕事という方もいれば、子供に合わせて今週も休みの方もいると思います。イースターはやはりクリスマス同様、家族との交流が盛んな時期でもあります。幸いというか、残念ながらというか、我が家はスイスの両親はもうおらず、更に日本の両親にはコロナで会えない状況であるので、あまり接触を気にする事もなくイースターを過ごしました。大家族などは色々な意味でも大変でしょう。

コロナに翻弄され早1年。当初、家族愛の強いイタリアやスペイン、南米などは、ハグなどで体の接触も多いので感染が早く広まったという話も聞きましたが、習慣の違いはそれ以外にも確かにたくさんありました。

まず、挨拶の握手と頬へのキス。ちなみにスイスは3回頬にキスします。男性同士はしませんが、女性同士はします。親御さんとも同様、仲のいい関係の人とはそのような挨拶に仕方になるので、口元や鼻が近くになるわけです。

それから、土足の家も多いことや家に帰って来てすぐに手を洗わない、シャワーは朝なので、1日過ごしたら、そのまま服を脱ぎ捨て寝るなど、もちろん個人差がありますが、日本ではない習慣でしょう。

ハンカチとティッシュ

もう一つ気がついたことは、ハンカチとティッシュ。もともとハンカチは、欧州では鼻をかむためのもので、なんども使います。よく鼻をハンカチで「チーン!」として、そのままポケットにしまう人を見かけます。年配の方に多いでしょうか。若者は見たことがあまりないですが、こちらのティッシュも同様の使い方をしています。日本のポケットティシュと違って、分厚く丈夫です。ポケットに入れたのを忘れて、洗濯しても溶けずにそのまま出てくることすらあります。TVのCMでも、強いティッシュペーパーを強調して、洗濯しても破れないと宣伝しているメーカーもあります。そのくらい何度もティッシュを使うのは当たり前の欧州ですが、今回のコロナではあまり感心できません。当然菌が衣類に保管されたまま、日常を過ごします。

またその手でサンドウィッチやパン、手づかみで食べるものも日本より多いかもしれません。食事はナイフとフォークですが、べたつくケーキでも手で食べる人が多い気がします。

コロナについては、飛沫感染が一番感染拡大を起こしやすいと言われていますので、上記のような習慣の違いが、必ずしも感染拡大の原因とは断定できませんが、普段からしているマスクの使用は、日本人にとっては有効だったと思います。マスクをしたくても、欧州では白い目で見られることが多かったので、花粉症で悩む人には、人目を気にする必要がなくなったかもしれません。

コロナパンデミックの終焉はいつ/接種の順番

習慣の違い云々は当初からいわれていたことですが、ここまで感染力が強いと習慣だけでは防げないのも事実です。最終的にはワクチンと集団免疫の獲得でこのパンデミックが終焉を迎えるということはわかっています。ワクチンの順番は高齢者からだんだん下がって来ていますが、スイスでは75歳以上の人たちがすでに2回の接種を終えています。75歳以下から順に下がっていくのですが、働き盛りの30台、40台、50台を優先しても良いのではないかなと個人的には思っています。65歳から75歳までの人たちは、リタイヤしている人も多いので、外出を控え、行動範囲もあまり広くないでしょう。その反面、自国経済を担う働き盛りの世代はやはり子育ても加えると行動範囲は非常に広いです。個人的にはここに集中してワクチンを接種させても良いのかなと思います。

ワクチン接種については、地域の接種会場を選べるようになっていて、申し込みが少ない会場があるとSMSで知らせてくれます。そして、その会場でも接種が可能な人は、新たに接種場所の追加をすることでワクチンの順番が早まります。

日本と違い、近隣国の状況如何では自国だけのワクチン接種率だけで安心できないでしょう。人の動く夏の休暇に向けてスイスも本腰を入れて来ている感じはします。欧州の目標通り、この夏で脱コロナを実現してほしいです。