スイスでもZ世代は難しい?

スイスも似たような感じ

Z世代といえば、消極的だとか主体性がないとか言われます。

日本とは教育システムも違うスイスではどうなのかなと思っていましたが、知人の職場の新入社員や研修生の様子を聞いて、国が違ってもやはり似たような感じなのかと思いました。

まず、消極的な人は多く見られます。ミニマリストといえば聞こえはいいのでしょうが、頼まれたこと以上のことはしない。したら損だと思っているようです。

ただし、やる気がないのとは違います。きっちり決められた職務規定、就業時間や休憩時間をしっかりとります。それはそれでいいことですが、他の社員が忙しくて、誰も休憩を取れずにいても、全く気にせず休憩に行ってしまいます。

仕事ペースはゆっくり

あくまで傾向ですが、仕事ペースはかなりゆっくりで、ミスをしないように注意しながら進めるようです。しかしながら、新人さんや研修さんの場合はミスが多く、仕事を1人で任せられるまで時間がかかります。

また、Z世代は、電話に出たがらない傾向に合うようです。見知らぬ人からの電話が怖いのか、会社の電話が鳴っても、他に人がいれば出ません。

確かに、スマホ世代でもあり、固定電話にかける機会はほとんどなかったのかもしれません。友達とのやりとりはSNSやメッセージアプリですから、自分から電話かけて、遊ぶ約束をしたことがある人が少ないので、電話が怖いのはわかる気がします。電話に関しては、世代問わず苦手な人はいます。

病欠が多い

体調がすぐれないと、すぐに休むのも良く聞く話です。本当に風邪で熱があるのであれば、他の社員にうつさないためにも休んでもらったほうがいいでしょう。しかし、病欠の理由が、酒の飲みすぎによる二日酔いとか、ただ疲れたからとか、ちょっと信じられない理由で欠勤するようです。嘘でも、熱が出たと入ってくれれば気にならないのに、二日酔いを理由に休んでしまう、ある意味正直な世代です。

注意するとすぐに落ち込む

仕事上のミスや態度を注意すると、数日落ち込みます。今の時代、怒鳴ったり、大声で叱りつけるような職場はほぼ無いでしょう。指導する側も、傷つけないように慎重に注意したり指導したりするようで、その後のモチベーションに影響が出てしまわないように気を使います。他人の言動に非常に敏感で繊細な一面があったりするようです。

精神科にかかる割合が多い

このような状況下、メンタルクリニックに通うZ世代も多いようです。ちょっとした気持ちの落ち込みでも、薬を服用している人がいたりして、職場にもその事を隠さず報告します。

この世代は、学生でもメンタルの不調を抱える人が多いです。なので、長期の休職というのもよくあるそうです。

日本のような厳しい上下関係は少ないと思いますし、仕事の後の飲みに付き合うなどの付き合いはあまり聞きません。公私共に仲が良い場合は別ですが、社員を強制的に飲み会に誘うことは、スイスでほとんど聞きません。

コロナ禍にメンタルの調子を崩した人も多いのですが、その後引きずっている人も多いようです。自身の世代と異なるのは、そうしたメンタルの問題を隠さずにオープンにしている事でしょうか。自身の世代は、おそらく問題を抱えていても隠している人が多かったと思います。

また、SNSなどでみる、他人の煌びやかなライフスタイルと現実のギャップに苦しむなど、上の世代が経験してこなかった環境もあると言われています。スマホでつながる人間関係にどっぷり浸かると、実際の人間関係に直面した際に対処に困るというようなことがあると思われます。

ネットやスマホの普及は世界中どこでも同じことで、そうした環境で育った人とネットやスマホがなかった時代に育った人では、行動やメンタル面での違いが出て当然でしょう。

情報や選択肢が多すぎて、何がしたいか見失ってしまう人もいるようです。その場合は、勉強も趣味も興味を失い、学校に行かなくなるなどの影響が出たりします。

この先、Aiがさらに進化して、実際の人間と関らなくても生きていけるようになるのかもしれませんが、現社会では、異なる世代との共存状態にあります。お互いが理解し合い、乗り越えていくしか無い気がします。

 

 

注意:*ここで紹介した例は、あくまで1例です。全てのZ世代がここに書いたような人たちではありません。