チップの文化、サービスチャージ料金

休暇でリゾート地に行くとすでにサービス料込み

日本では馴染みのないチップの文化ですが、欧州では当たり前の習慣です。

夏のバカンスシーズンは、観光地などで食事をすると、チップ以外にもサービス料がすでにチャージされているところが多く、最終的な請求が予想より多いことがあります。

レシートを見ると一目瞭然で、サービス料金が一人当たり、3ユーロから5ユーロチャージされています。カフェの場合は、このチャージ料金はないところがほとんどです。

4人家族なら、12ユーロから20ユーロが、注文した料理の値段に乗っかっています。

その場合は、あえてチップを払わなくても良いと考えて、払わない人も多くいます。

もちろん特別良いサービスを受けたと感じたなら、それに加えてチップを払っても良いと思います。

ウェイトレス、ウェイターの仕事

飲食店での仕事は、なかなか大変ですので、ウェイトレスが受け取るチップは非常に重要です。基本給と同じくらいのチップを稼ぐ人もいるそうです。

ただ、お店によっては、その日に頂いたチップをスタッフで均等に分けるケースもあるので、良いサービスをしたスタッフに公平にチップが渡っているかはわかりません。

レストランでウェイターやウェイトレスを観察していると、どの人がよく見ていて、動きが良いかすぐわかります。

注文をしたい時にアイコンタクトですぐに気がついてくれる人もいれば、忙しい時は、あえて客と目を合わさないようにしているウェイトレスもいます。

先日も休暇中、あるカフェで働くウェイトレスさんが、非常に気が利く愛想の良い人だったので関心しましたが、3回目に訪れた際は、何とこちらの注文した物まで覚えていて、ビックリしました。

「この前と同じで良いですか?確か、これとこれとこれでしたよね?」

思わず、すごーいというと、嬉しそうに笑っていました。言うまでもなくこのウェイトレスさんは、優秀だなと確信しました。

毎日何百人とくる客がいるのに、知人でもない通りすがりの観光客の注文を覚えているものでしょうか??

そうした場合は、チップが弾むわけです。

 

コロナ禍を経て、全体的に観光地の料金も上がった印象がします。

コロナ禍の3年間は、通常の状態での営業が難しかったところも多く、一時的に支給された助成金を返済する場合もありますので、そのお金が返せず倒産するケースもあります。

助成金といっても、そのほとんどは固定費で消え、従業員は一時的に解雇し、また同じスタッフが戻ってくる保証もありません。

コロナパンデミックが終わり、急に忙しくなり、スタッフが足りないという状況はどこも同じのようです。

今年の夏のバカンスも観光地はどこも盛況に見えます。

しかし、その裏では、まだコロナのダメージを引きずっている事業者も多く、手放しでは喜べません。

もし、余裕があり、バカンスに行ける人は、飲食店でチップを少し余分に払ってもバチは当たらないかなと思います。