日本の友人との繋がり、記憶

コロナ禍でより頻繁に連絡を取るように

昨年中止となった日本帰国の際は、関西にいる友人になんと約17年ぶりに会うということで、半年も前から入念に計画をしていました。いつもなら、実家に帰り地元に友人たちと飲み歩き、ちょっと家族で温泉旅行する程度で、あまり計画はしないのですが、昨年は友人との再会のため色々と考えていました。残念ながらその計画もコロナで流れてしまいました。

しかし、それがきっかけで、その友人とは頻繁に連絡を取るようになり、いまでもお互いの近況をラインで話したりします。もちろんコロナの状況もニュースでは読んでいますが、実際身の回りではどうなのか?などは、直接聞くと報道とは違っていたりもします。
ラインやメール、SNSなどで、お互いの近況が知れる反面、SNSなど全くしない人もいます。最近では、見るだけの人も多いようです。
ネットとスマホのおかげで、30年も前の友人とまた繋がりを持てるなど、子供の頃は考えもしなかったわけですが、その恩恵を特に海外在住の日本人は、自分を含めて受けているのだろうと思います。

鮮明な記憶と曖昧な記憶

他にも高校時代の友人とやりとりをしていると、彼は当時のことをいまでもはっきり覚えているようで、あの時誰々がこんなことを言ったとか、クラスでこんな事件が起こったとか、とにかく自分が忘れているようなことを鮮明に覚えています。
これと似たようなことですが、自分は日本を離れる前の1年間は特に鮮明に記憶が残っていて、その年にあったことなどはよく覚えています。一時帰国の際に友人や元同僚に話をすると、そんなことをよく覚えているな!と驚かれますが、日本で暮らしていた最後の年ですから、日本の記憶はその年が一番印象的なのかもしれません。

働き盛りで忙しすぎると思い出せない

どうやら、就職してからがむしゃらに働き出し、中年になった頃、過去の20数年を振り返る人が多いようです。日本の友人も毎日忙しすぎてここ数年のことは覚えていないのに、学生の頃の記憶は鮮明という人が多いです。自分自身は、欧州に移住してから必死だった頃の経験は、人生の中でも印象的なはずなのに、なぜか移住直前の記憶の方が勝ってしまいます。
人それぞれ印象に残った年や出来事は違うでしょうが、学生時代というのは、同じ時期に同じ年数、学校生活を共にしたということが大きいのか、友人の一言で記憶が蘇ったりします。忙しくなると忘れてしまいますが、頭のどこかには記憶として残っているものです。

昨年からのコロナパンデミックで、友人や家族との関係性もいろんな面で変わりつつあるのを感じています。コロナ騒動が収まった後、人間関係が少し変わっているだろうか?と思うことがありますが、それほどまでに世界に影響を与えているコロナパンデミックです。経済的にも環境的にも変革の起点になっているような気がします。

現在若い世代の人たちは、人との接触を制限されていて、人間関係の構築がより複雑になっている気がします。コミニケーションの取り方も我々世代とは違うのは当たり前ですが、次世代の社会はどのように変化して行くのか?など色々と考えてしまいます。

彼らが中年になった時に、このコロナ騒動が話題に出るのでしょうか?