コロナワクチンの展望

親戚がコロナワクチンの接種を早速受けました

スイスでも既に始まっているコロナウィルスのワクチン接種ですが、早速当方の親戚の男性(65歳以上)が接種をしました。家族に昨年癌を患った人がいるということもあり、早めにしておきたいという考えだったようです。接種後の反応は特にありません。

今回のコロナワクチンに供給については、異例の早さであることは周知の事実です。通常のワクチンは、何年もかけて、様々な副作用や個々の反応を見てデータを十分に集めた上で改良に改良を重ねて接種が始まりますが、世界的に感染が広まったコロナですので、このワクチンはかなりの特例であることが言えます。実際に、医療関係や製薬会社の研究に携わる人にも聞いていますが、まだわからない部分が多いと言います。

例えば、ワクチンを接種して、どのくらい効果が持続するのか。今の所は、1年に2回接種というような話も出ています。また、ワクチンを接種してもコロナウィルスには感染するということもあり、その際の反応もデータがまだはっきり出ていません。コロナワクチンを接種した体に、実際のコロナウィルスが侵入した際に、無症状なのか何かしらの反応を示すのか、軽い風邪で済むのかは、その人の健康状態や持病の有無によっても変わりますので、症例が少なすぎるというわけです。

子供は接種すべきなのか、という事についても、コロナ変異種に関しては、これまで感染が少なかった若年層にも感染力が強いという話も出ているので、接種した方がいいという声もあります。とにかく感染者の重症化を防ぐのと、病院のキャパシティを逼迫させないようにするために異例の早さでワクチンが供給されました。

海外への渡航

今気になることは、やはり変異種の出現により、各国で入国の規制がまた強まっていることでしょう。日本政府は、新たに日本に入国する外国人を1月末まで拒否しています。昨年は多くの人が日本に帰国できずにいましたので、今年こそは帰りたいと思っている人も多いはずです。

本帰国や長期の帰国の人は、14日間の待機命令が出ても、従うしかありませんが、学生のように2週間の休暇の場合は、これでは帰ることも出来ません。航空会社によっては、コロナのテストをして陰性の証明を持った人だけ搭乗させるという条件の会社もありますので、今後、コロナのワクチン接種が条件になってもおかしくはないのかもしれません。ただし、これからワクチン接種後のデータがもっと集まらないと、いい加減な判断は出来ないでしょうから、すぐにそういう事にはならないでしょう。その意味でも、コロナのワクチン接種が進まない事には、この問題は進展しません。

例えば、日本に帰るタイミングに合わせてコロナワクチンの接種をすることも考えられます。ワクチン接種ならPCR検査は不要になるのかなど、今後そうしたことも政府が決めていかないといけないのかもしれません。

余談ですが、イギリスはEUを離脱しました。これによって、FTAが承認され関税はかからないようになりましたが、例えば犬や猫のペットは、陸路では入国できなくなりました。航空機で検疫を受けての動物の入国が条件ということですので、一部困っている人もいることでしょう。

とにかく、これからは海外に入出国する際の条件というものが、コロナウィルス拡大を機に変わって行くのかなという気もします。

年末には、禁止されていた大規模なパーティーがスイスのチューリッヒやお隣フランス国内でも開催されて、その数は2500人ということです。現在調査中ですが、主催者の罰金は45000ユーロ、禁錮3年だそうです。医療従事者や他の病気で苦しむ人々の迷惑になることを考えていない人も残念ながらいます。ウィルスが広まっているのは、ウィルス自体の感染力とは別に、個人の意識による違いだということも認識しなければいけません。コロナ収束までには、そうした部分も重要な気がしています。