スイスと日本のテレビ番組
しばらく前に、スイス人の友人が動画を見せてきて、日本のテレビはなんでこんなにも大きな字幕を出すの?聞き取れない人がいるから?ビジュアル的にはすごく面白いね!と話をしていました。
確かに、お笑いやバラエティ番組などでは、大袈裟なテロップというか、装飾に近い文字が出演者の発言に合わせて、まるでアニメ映画のように表示されています。
日本人にとっては、当たり前で特に気にすることはありませんでしたが、そう言われると結構目立つかも知れません。
スイスのテレビでは、そうした字幕が出ることはほとんどありませんが、方言が強い時だけ、たまに字幕が出る場合があります。
多言語国家なので、フランス語やイタリア語、ロマンシュ語などのインタビュー動画の際は、もちろん視聴している言語の字幕が出ることはあります。
スイスのテレビ番組の少なさ
テレビ大国の日本ですら、ネットの動画配信サービスやネット番組に視聴者を奪われて、テレビ離れが進んでいます。
スイスでは、そもそも番組のチャンネルが国営3局しかないため、限られている上に、各自治体のTVチャンネルもありますが、番組内容は正直つまらないものばかりで、わざわざ観ることはほぼありません。
知人がインタビューに出ているとか、取材を受けたなどの事がない限り、国営のSRFチャンネルでニュースを観るくらいです。
日本の低俗なTV番組もどうかと思いますが、スイスのあまりにもつまらないTV番組では、若者は観るはずもありません。
スイスのテレビがつまらないと書きましたが、ドキュメンタリー番組は勉強になることもあり、良いものが多くあります。
しかし、ドラマやいわゆるバラエティ、クイズ番組は、すごく面白いと言える番組はあまりありません。
隣国のチャンネルが視聴できるスイス
スイスでは、ドイツやフランスの隣国のチャンネルも視聴できます。アメリカCNNやイギリスBBCなどのチャンネルも視聴できます。
そのため、スイスの番組よりもドイツの番組を見ることの方が多いと言うスイス人は結構います。
例えば、刑事ドラマや映画なども、ドイツ製作のものの方が面白く、俳優陣も良い役者が多いです。
実際、たまに映画やドラマをドイツのチャンネルで観ますが、同じドイツ語でもスイスのドラマより面白く感じます。
もちろん個人の好みかも知れませんが、スイス人に聞いてもドイツの映画やドラマ、TV番組などの話題で盛り上がっていますので、スイスの番組より人気があるのは間違いないでしょう。
エンターテイメントのコンテンツに関しては、ドイツやフランスの方が面白いようです。
NETFLIXなどの配信サービス
今では、スイスも日本も、世界中で視聴されているような配信サービスが多数あります。一番よく知られているのはNETFLIXやアマゾンTVなどでしょうか。
他にもスポーツ専門チャンネルやアニメ専門チャンネルなど、自分が観たいものを観たい時に観ると言うスタイルに時代は移行していますので、毎日決まった時間にTVの前に座って、番組が始まるのを待つと言うのは、古いと言うことです。
電車やバスでも、スマホで映画やドラマを視聴している人をよく見かけます。
昔は通勤電車で読書だったのが、今ではドラマの続きを観れる時代になっています。
自分が観たいものだけ観ているので、情報量も偏りがちにはなりますが、観たく無いものをわざわざ観るのも確かに無駄かも知れません。
娯楽だけではなく、知識や情報番組をネットで探すこともできますので、時事問題や世界の動向などもいくらでも学べます。
問題は、正しい情報を得ているか、間違った情報を信じていないか?などの疑問は常にあります。
ウィキペディアも絶対ではありません。
ChatGPTが登場し
未来は確実に、Ai人工知能の時代に向かっているのでしょうか?
そう思わせるのが、昨年公開されたChatGPTです。
すでに試された方もいると思いますが、質問を入力するとAiが瞬時に調べて、細かく教えてくれます。
この仕組みを利用して、プログラミングを施して、毎日の業務を自動化すると言う人もいて、ますます人間の仕事が奪われていきます。
いずれはこのAiに人間社会が支配されてしまうのか?
人工知能ということで、自分で考え、学習する事が可能です。
正しい方向に導かれれば良いのですが、間違った方向へ暴走した場合は、我々人間にとっても脅威となり得ます。
またこのChatGPTは、入力した情報を収集されているので、個人データの保護については、注意が必要です。
早々にChatGPTを利用禁止とした国もあります。
欧州はGDPRのようにデータ保護に関しては厳格で、アメリカのGoogle社などに罰金を科しています。
その影響として、EU加盟国ではYahoo JAPANなどのニュースサイトが閲覧できなくなりました。スイスはEU加盟国では無いため閲覧できています。
ネットの世界にもいよいよ国境ができつつあり、各国のコンテンツや情報漏洩を防ぐためには仕方ないのかも知れませんが、各方面で制限が増えてきている印象です。
テレビの話から逸れましたが、今後のメディアのあり方やネットのあり方は、議論や規制が続きそうです。