街中で見る宅配自転車

画像参照:eat.ch

コロナ禍で成長したデリバリー分野

昨年からコロナウィルスの影響でレストランが閉まり、テイクアウトかデリバリーという選択になったのは、皆さんも経験した事かと思います。
郊外に住んでいると、あまり実感がなかったのですが、先日久しぶりに街へ出て見ると、宅配業者の自転車があちこちで走っているのを目にしました。
郊外ではほとんど見ないので、その多さに少し驚いてしまったくらいですが、目立つのは全身オレンジ色の宅配業者、Eat.chです。
もう一つ驚いたのは、背中に背負っているオレンジの宅配用の箱型リュック。これが近くでみると大きいので、小さな女性だとものすごくアンバランスな感じがしました。

転倒事故も多い自転車

これだけの数が走っていると、車との接触事故や転倒事故も増えています。あの大きさのリュックですから、あちこちで、車がこすられたり、ぶつけられたりしているようで、街の中心部では少し問題にもなっているようです。宅配ですので、とにかく、食事が冷めないうちに届けなければなりませんので、彼らも余計に急ぎます。それはピザ屋さんも同じですが、郊外では車で配達しているところがほとんどで、自転車は見かけません。トラムも走っている街中は、線路に自転車のタイヤを取られて転倒ということもあるでしょう。
こうした危険も隣り合わせの仕事は、学生の方も多いようで、コロナでアルバイト先を失った人も多いのでレンストランからこの仕事に転向した人も多いです。

これまで利用していなかった新規のユーザー

コロナパンデミック以前は、宅配をほとんど利用しなかった人でも、日用品や食材をデリバリーで買うようになり、郵便や宅配業者はかつてないほどの忙しさです。
ある知人は大手の宅配業者に勤めていますが、特に重いものを頼む人が増えて、ホームセンターが開いているのに、花壇に使う土や肥料といった、重いものの配達が増えたそうです。例えば、エレベーターのない3階に住んでいる高齢者にとっては、3階の玄関前まで持って来てくれれば大助かりです。
つまり宅配の味をしめた人がかなりの数いるということです。

今後も定着しつつあるデリバリーとテイクアウト

このデリバリーとテイクアウトのスタイルは、コロナパンデミックが落ち着いても、ある程度定着していくのだろうと思います。確かに便利ですし、同業者が増えれば、競争になり価格も下がっていくかもしれません。
そもそも、スイス人は大きなパーティーをする際に、場所だけ借りて、食事はどこかに注文することが多いので、今までレストランでやっていたパーティーを場所を変えて、デリバリーに変えるなんてこともあるかも知れません。
特に今まで利用してこなかった、少し上の世代の人たちの利用が増えそうです。