この1年で確実に増えたSNS投稿の炎上
有名人や芸能人のSNSが炎上することはよくあることでしたが、最近は身近な友人知人のSNSが炎上しているのを見かけるようになりました。それはコロナウィルスであったり、アメリカの総選挙のことであったり、一体この人はどうしてしまったんだろう?と思うことも増えました。
現在はコロナウィルスの問題で意見が分裂していて、スイスにおいても政府の対応や戦略を批判する声があったりします。民主主義ですから、いろいろな意見があって当然ですが、実際にSNS上で、早く通常の生活に戻したいと考えるスイス人の知人が、政府の対応はもとより、データを改ざんしているのではないかとか、ロックダウンに意味はないとか、早い話コロナは嘘だとか、不確実なことをSNSに何度も投稿していました。
実際にコロナ感染した人が反論
それに強く反応したのは、実際にコロナに感染しただけでなく、いまもなお後遺症に苦しんでいるという投稿者の友人でした。実際にコロナに感染して苦しんでいる人や、大切な家族を亡くしてしまった人もいます。そういう人がそうした投稿を読めば、傷つくのは誰でもわかります。コロナに感染し、後遺症で生活が一変し仕事も退職せざるを得なかった投稿者の友人がその投稿に反論していました。友人にコロナは嘘だとか言われれば怒るのは当然です。根拠のない噂話より、実際にコロナに感染して苦しんでいる人の声の方が、何より現実を語っています。
私の友人の兄弟もコロナで亡くなりましたし、嘘ではありません。ワクチンの供給と集団免疫がつくまでは、このウィルスはやはり危険なんだという認識でいます。昨年の今頃は、ちょっと強い風邪程度という人もいましたし、どれほど強いウィルスなのかははっきりわかりませんでしたが、1年経った今でもまだ感染力の強いウィルスであるのは間違いないでしょう。しかも季節性インフルエンザ同様、変異しています。
投稿した知人も意見を持つことはいいのですが、不特定多数の人が見るプラットフォームで、人が傷つきそうな強い意見を投稿したことに驚いています。昔からのスイスの知人ですが、そうした強い意見を公に主張するタイプには全く思えなかったので非常に驚きました。これだけ多くの人が感染したコロナウィルスです。そうしたSNSのような場でする発言としては、ちょっと注意が足らなかったのかなと思います。本人にはその気はないかもしれませんが、投稿された内容を読むと最終的には差別にも繋がりかねない空気を持った意見ですので気をつけてほしいなと思います。
不用意な投稿で、友人を無くすかもしれませんし、不快に思った人が必ずしも反論してくるとは限りません。多くは自然に離れていってしまいます。意見を交わすのは大事ですが、やはりもう少し気を使った投稿というか、SNSの手軽さにも注意しておかないと自分が痛い目にあうだけでなく、友人を傷つける可能性もあります。
誰もこのような長い規制された生活を望んでいたわけではないはずです。コロナの終息が最終的に皆の目標だろうと思いますので、もう少しの辛抱かなと思います。