出典:理化学研究所
不織布マスクと布マスク、ウレタンマスク
昨年、日本で理化学研究所が、マスクの効果をスーパーコンピューター富岳で検証したことが話題となっていましたが、飛沫をどの程度カットするのか検証結果を表にしてみました。(参照:理化学研究所)
飛沫をカットする割合(%) | 飛沫、吐き出しの場合 | 吸い込んだ場合 |
不織布マスク | 80% | 70% |
布マスク | 66−82% | 35−45% |
ウレタンマスク | 50% | 30−40% |
これを見る限りでは、不織布マスクが効果が高いことがわかります。ただし、これはマスクの着用の仕方にもよりますし、隙間が空いていれば、そこからウィルスは侵入します。ただ、吸い込んだ場合のカット率が、布やウレタンマスクに比べて高いので、そこは重要な点かと思います。相手に感染させないことと、感染しないことの両方に気をつけなければいけないので、使い分けが必要です。
自身も実際、日本から布マスク(正確にはポリエステルマスク)を送ってもらい使っていますが、スイスで購入した布マスクに比べて、顔にフィットするし、着け心地の良いマスクです。どうしても顔の大きさや形状が違うので、布やポリウレタンマスクは日本のものの方が合うようです。もっと高い割合で飛沫感染を防止したい場合は、医療用のマスクになりますが、これはコスト的にも高いので、一般の人が使うにはまだ少しハードルが高いかもしれません。
最近では、不織布マスクと布マスクを210で使っている人も見かけますので、仕事場やスーパーでの使用と分けている人も多いでしょう。公立の学校などでは、すでに不織布マスクの3箱目の配布がありました。それだけでも、少し安心です。
病院では布マスクでの訪問を禁止
すでに昨年からですが、布マスクでの入院患者の訪問などは禁止されているようです。実際、受付にはちゃんと付け替え用の不織布マスクもありました。大きな病院ですと、いろんな病気の患者さんがいますので、ウィルスをもらったりしないように常日頃から配慮されています。
飛沫の検証もスーパーコンピューターで
これはスイスでのTVでも報道されていたので、観た方も多いと思いますが、くしゃみなどの飛沫がどのくらい飛ぶのかを検証したものです。かなり飛び散ることは知っていましたが、映像で見て見るとやはり相当広範囲に飛んでいることがわかります。
アクリルボードがある場合は、こちらです。
出典:理化学研究所
現在スイスでは、テレワークを強化していますので、この距離で仕事をしている人は、あまりいないと思いますし、マスクは着用していると思います。それでも、くしゃみをしてマスクの隙間から飛び散れば、感染する可能性はあります。
マスクもきちんと洗濯したり、不織布マスクは使い捨ての利用をしたり、正しい使い方が重要になります。車の中に干してあるマスクをよく見かけますが、ウィルスがついているかもしれない使用済みマスクを車内で保管している人も、気をつけた方が良さそうです。