疎遠だった友人から連絡が

昔の友人から突然連絡が入る

ドイツに住んでいた頃のドイツ人夫妻の友人が、スマホのメッセージで急にスカイプしないか?と連絡してきました。もう何年も連絡してなかった友人です。その日は都合が悪かったので、夜に返信をしましたが、そのまま反応もなく、また連絡が途絶えています。
7、8年前までは、付き合いもあり、スイスの我が家にも何度か来て泊まっているような仲でしたが、いつからか疎遠になりました。そんな関係の友人はたくさんいると思いますが、この友人夫妻に関しては、正直こちらから連絡を絶っていた経緯があります。

国をまたいで引越ししてしまうと、もちろん連絡が途絶えてしまうのはよくわかっているのですが、彼らとは積極的に付き合いをしている方でした。しかしながら、この友人夫妻の場合は、特に旦那さんの方は、やたらスイスやスイス人の事を批判したり、馬鹿にする癖があり、スイス人である家内はそれに嫌気がさして連絡を絶っていたという事です。当時はあまり気がついていませんでしたが、確かにそうした発言が多かった気がします。
彼らは二人ともドイツで大学を出て、立派な職に就いています。ドイツ社会の中では、高学歴、高収入でエリートの部類でしょう。キャリアを重ねるたびに、彼の方はどうもプライドが高くなり以前の性格とは変わってしまいました。度々自分のプロフィールが載った記事やらリンクやらが来ていたのを覚えています。

簡単にいうと、自分はドイツでは成功しているのに、スイスで大して成功もしていない平凡な家庭が、我々ドイツの生活水準より高いのは納得いかない!という思い込みがあるということだったようです。自分にはコンプレックスを感じる理由がわかりませんが、隣の芝は青く見えるのでしょうか?国が違うと相手の国の批判、差別発言などにも繋がるので、距離をおいていたわけです。おそらく今回はコロナウィルスでロックダウンをしているドイツですので、時間があるのと、スキー場を営業させているスイス政府の批判だろうか?と思うと、議論するのも疲れてしまいそうです。

別の友人夫妻は連絡は少ないが、良い関係

こちらもドイツ時代に知り合った友人夫妻ですが、普段はあまり連絡がないものの、仕事でスイスに来ることもあるようで、うちに招いたこともあります。二人とも東ドイツ出身で、子供の頃は大変苦労をしたようですが、今では二人ともキャリアを積み順調な生活を送っているようです。毎年クリスマスカードのやりとりもあって、思いやりのある人たちです。人それぞれ、付き合い方は様々と思いますが、歳を重ねれば重ねるほど、誰が一生の友人かは絞られてきます。今では、スマートフォンやネットの環境が良くなり、いつでも日本の友人とも連絡が気軽に取れます。その反面、新しく知り合った人とは、付き合い方が希薄な人も増えますが、便利であることは間違い無いでしょう。

日本との距離

数年前に病気になった日本の友人がいて、スマホでの連絡も途絶えてしまいました。実家に戻ったという話は聞いていたので、2年ほど前の年末にクリスマスカードを送ったところ、返信がありました。このデジタルな時代に郵便で送るカードなんてどうかと思っていましたが、年賀状の習慣はまだ薄れてない日本ということもあり、非常に喜んでくれました。それ以降は、またスマホでの連絡が出来ていますが、たまに受け取る手紙やカードは嬉しいものです。

コロナウィルスの影響で、世界的にも制限のある生活が続いています。そんな時に友人との連絡を取れると確かに日本も近く感じます。連絡先がわからなくなってしまった友人も多いですが、幸いにも繋がっている友人は多く、最近は中学校時代からの友人ともやりとりがあります。もう20年近く会ってないのに、当時の中学の頃の面影を感じながらやり取り出来ていることは、嬉しいことです。
全く違う人生を歩んできたのに、学生時代に共有した時間というのは、タイムレスで不思議なものです。
おそらくは、日本に住んでいても、全ての友人たちと交流をするのは難しいでしょう。逆に交流はいまより減っていたのではと思うことすらあります。

海外生活が長くなり浦島太郎状態になることはなくなりましたが、それでも母国に帰ったときに異国を感じてしまいます。知っているのに違和感のある感じです。
コロナ禍で、日常生活が遠いものになり、色々と思い返すことも多い時期ですが、ドイツの友人も想いは同じだったのかなと感じています。