9/27の国民投票

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近隣国からの入国制限(越境労働者等)

 最初のイニシアティブは、近隣諸国からの入国数を制限するというもの。スイスの国境に近い地域では、労働者の確保のために必要な人材も多いため、反対の声も多い。
スイス政府もこれについては、積極的に勧めていない。

狩猟に関するの法律の変更(狼の駆除)

 これは、農家のヤギや牛が、森で繁殖した狼によって襲われて被害を受けている問題を解決するために、現在禁止されている狼の駆除を認めるためのイニシアティブ。
スイス政府は、農家を守るという名目で賛成している。

税制度の変更(未就学児の託児所費用控除額の引き上げ案)

 共働きの親が、子供を託児所に預ける費用を税申告の際に控除できるが、この控除額を子供一人当たり、10100フランから25000フランに引き上げるというもの。しかし、この変更で得をするのは高額納税者の約3%と言われており、子供のいない過程も含め、影響のない家庭も多いイニシアティブ。
スイス政府は、この案に賛成している。

父親の育児休暇について

 子供の誕生から半年以内に、父親も2週間の育児休暇(有給)が取れるようにする案。
スイス政府は、この案に賛成している。

戦闘機の購入について

 老朽化が進むスイスの戦闘機の買い替えを国民に問うイニシアティブ。
スイス政府は、この案に賛成している。

スイスの国民投票も毎回議題が身近なものから、あまり想像がつかない内容まであるが、投票関連書類にそれぞれスイス政府の見解が書かれている点は興味深い。国民に対する影響力はあるのではないかと思うが、スイス人は自分の頭で考えて投票するという前提で書いているものなのか。他人の意見に流される人も少なからずいるだろうと思う。