大幅自粛緩和の最初の週末 / 民間防衛に学ぶ

今日は大幅自粛緩和の最初の週末

 お店もレストランもほぼ全て営業を再開し、初の週末。大きな混乱はなかった1週間ですが、今日は少し変化が。
森では、散歩やハイキングする家族連れがいなくなり、大きなショッピングセンターは人で賑わっている状態です。車もそこそこ渋滞している箇所もあり、見た所平時の週末と言った感じです。それでも、マスク姿はちらほら、お店には消毒液の設置とレジでの2m感覚のソーシャルディスタンシング。

 皆の気がかなり緩んでいるのを確認しました。お店でも店員に何か質問すると近距離だったし、知らない人にも尋ねられたり、気にしているようで、気にしていない感じも受けました。まあ、そろそろ良いだろうと思っている人も多いのでしょう。
 気になる感染者の推移は、今日お昼過ぎの時点で、新たに58名の感染ということで、昨日より8名ほどの増加です。一度なぜか間違った数字が出てしまい、メディアに出ましたが、すぐに訂正されました。カウントミスがあったということです。

明日も天気は良い

 明日の日曜は、18度くらいまで上がり、気持ちのいい天気になりそうですが、そうなると屋外でのBBQも増えるでしょう。すでに2週間前の週末に外でBBQしている家族がいましたので、この日曜は更に増えそうです。来週も気温が上がり、20度くらいまで行く予報ですので、川や湖に遊びに行く人も増えると思います。
 消毒と対人距離を保つくせがついたので、それで防げるものなのか、それをすることでもう大丈夫というおまじないのようにも思えます。おじいさん、おばあさんも孫に会えるが、それでも気をつけてくださいというBAG。なんだか散々規制したけど、もうあとは自己責任でお願いします、と言った感じです。
 それでも、スイス政府も含め、あまり混乱せずに対処できていたように思えるのですが、不満な方々もいて、街ではデモも起きました。他国に比べればまだおとなしい気もしますが、やはり大部分の人は、政府が号令をかけてくれることで、自粛したと思いますし、お店でも気をつけたと思います。おそらく、なぜ気をつけなければいけないのかを、多くの人が自覚していたと思います。

この次は国境の開放とフライト、休暇

 国境の通過制限も徐々に緩和されて行きます。まずはEU国間の開放。そしてスイス。これがなされない限り、近隣国に休暇に行けません。買い物はまだ帰省するところもありますが、目標は夏の休暇。フライトも電車も動かさねば、どこにも行けません。今年はスイス国内で、休暇を切り替えた方も多いはずで、それはそれで国内需要が高まりいいことですが、一方で旅行代理店の存続や航空会社の経営状況に響いてきます。
 欧州の小国であるスイスに限らず、近隣諸国に自由に行き来できないことが経済損失に繋がります。移動の制限がこれほど影響を及ぼすと、誰もが身を以て体験したわけです。

民間防衛の本に記載されている

 国民の安全と命、経済を回していかなければならないというバランスが難しいですが、今回多くのことを学んだと思います。スイスの有名なマニュアル本、「民間防衛」には、「生物兵器戦争」のことが書かれています。そして、予防法も、

保健所その他の当局は、ワクチンや害虫駆除剤を大量に用意して、消毒、隔離、検疫のための措置を指示する。

また、伝染病の時には、「見舞客の訪問を断る」という記述もあり、現在の新型コロナの状況にも合います。こうしたウィルスの感染拡大に関しても、想定しているスイスの民間防衛は、さすがだなと思います。ただ、地下の防空シェルターは、自分たちだけの使用ならいいかも知れませんが、アパートなどの集合住宅での共有となると、ウィルス感染の恐れがあるので逆に使えません。
 とにかく、そこまで記述してある、またはマニュアルが用意されているところはスイスらしい防衛理念だと思います。

民間防衛ーあらゆる危険から身をまもる