やはり人が密集した土曜の夜

大幅自粛の週末の夜

 土曜日、各ショッピングセンターや街では人で賑わいました。大幅自粛の最初の週末ですので、予想できたことですが、特に混乱は無しでした。しかし、夜になり、バーゼルの街では、路上に面したお酒を出すバーカウンター式のお店で、かなりの数の人が密集し、通りを塞いでいました。
 もともと、この場所は週末や金曜の夜は、人手が多いのですが、レストランも営業を再開したとはいえ、距離を保つなどの対策を設けているはずですが、この夜のバーでは、コロナウィルスの騒ぎは終わったかのような賑わい。酔っ払ってしまうと、そうしたことに気を使えなくなるのは想像できます。
 これに関して、BAGからもコメントが出ましたが、非常にリスクの高い状態だと言わざる得ない、ということです。この2ヶ月間、多くの人が保ってきたソーシャルディスタンシングも無駄になりかねないという意見もあります。

若者も外出を控えてきた

 ただ、若い人も夜の外出を控えてきたわけで、多少の気の緩みはあると思います。密集した場所も一区間であり、昼間のようにあらゆる年齢層の人が行き交うわけでもなく、大丈夫じゃないか?という人もいます。しかし、政府が要請を出している以上は、一定のルールは守らないとダメだという結論です。
今日の新たな感染者数の発表では、10名でしたが、この1週間でさらに広まっているとしたら、症状が出るのは少し後になります。リバウンドが爆発的に増えてしまっては、緩和政策も水の泡。振り出しに戻ります。
 状況が良くなっても、しばらくは手洗い、うがいや対人距離を保つなど、続けるしかないと思っています。

夏の休暇が目標

 スイスに限らず、どの国でも現在は夏の休暇に向けて、観光施設の営業ができるように準備を進めています。欧州ですので、隣国との協議が重要ですが、人をなんとか呼び込みたい。観光業を主としている国では特にその思いは強く、それがなければ経済が成り立たないわけで他に基幹産業などなければ、死活問題です。まだこのウィルスの特性も詳しくわからないので、通常のインフルエンザウィルスのように夏におさまるのか?それとも全く違うタイプなのか一般の人にはわかりません。
 その休暇先でウィルスが蔓延していなくても、電車や飛行機など、人の集まる施設で感染する可能性が高いので、今年の夏は休暇を控える人が多いと予想されます。

 現在は、南半球で冬に入り出しますので、ブラジルなどでの感染拡大が広がっています。ということは、これがまた戻ってくる可能性があるわけです。フライトが完全に止まっている状態なら、最初のパンデミックは避けられるのかもしれませんが、おそらくゼロではないので、変異したウィルスがくるかもしれません。
 通常のインフルエンザのように、薬が出て共存できる状態にならないと、やはり収束したとは言えないのかもしれません。