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子供とゲーム


いつの時代も子供たちはゲームに魅了されて来た。
インターネット、スマートフォンの登場から、その規模は拡大し、子供のスマートフォンの所有時期も低年齢化している。
スマートフォンを持っていなくても、自宅のリビングにはタブレットやノートパソコンが自由に使える環境にある家庭は少なくない。

スイスのTVで「子供とネット/ネットの中の子供」というテーマで特集が放送された。最近の子供のゲーム事情と過去に起きた犯罪。いまでは子供たちの憧れの職業とまでなった、「YouTuber」などについて紹介されていた。番組に登場した12歳の少年は、「マインクラフト」というゲームに夢中で、自身のキャラクターで自分の街を作り上げていくゲーム。その過程で邪魔をするキャラクターを倒して行き、必要なものを手に入れて行く。世界でも最も成功したゲームの一つだ。一見すると、3Dのようなリアルな映像ではなく、レゴで作られたようなアナログな印象を受けるが、プログラムはかなり複雑に組まれていて、大人でも飽きない人気ゲームだ。
また、オンラインでプレイすると、世界の何処かで同時刻にプレイしている人も画面に登場しコンタクトを取ることもできる。ヘッドセットなどがあれば、実際に会話も可能だということ。
ちなみにオフラインでもこのゲームは可能だが、多くの子供達がオンライン上で見知らぬゲーマーとやりとりをしている実態が明らかに。

2016年にスイスのソラトゥーンから、12歳の少年が行方不明になった。後にドイツの北西部の街で発見されるが、この少年がプレイしていたゲームがこの「マインクラフト」。
誘拐犯は、このゲームを通じて少年に接触し、ことば巧みに誘い出し、ドイツの自宅まで連れ帰った。少年の親は見知らぬ大人と自分の子供が接触していることを知らなかった。
容疑者は過去に未成年者に対する性犯罪での逮捕歴があり、非常に危険な状況で早急に少年を見つけ出す必要があった、生きて発見されたことが救いだったと当時の担当刑事は言っていた。
驚くことにこの誘拐犯は、刑務所には入っていない。

番組に登場した少年にも驚いた。オンライン上で見知らぬ大人から、スカイプをしたいとか、顔を見たいなどの誘いを受けていたようだ。
少年はスカイプのアカウントも持っているが、そうした不審なユーザーはブロックしていると言う。父親はどうやってブロックするのか?設定の仕方は誰に聞いたのか?というと、ネットで調べたとのこと。父親は感心したような顔を見せていたが、子供がネットで何をしているかを知らないことにこちらは驚いた。
もちろん、子供がゲームをしている際にずっと横にいて監視するわけにもいかない。しかし、ある程度の制限を設けさせないと、犯罪に巻き込まれる可能性は常にある。
この境界線は、おそらく各家庭によってもだいぶ違うだろう。
さらには、この少年は自分のYouTubeにアカウントを持っていて、自分がプレイしたゲームの動画を載せている。現在は20名ほどのフォロワーがいるが、2年後くらいには、2000人のフォロワーをつけたいと目標を語った。2台のPCを使いこなし、慌ただしく作業をしながらゲームをする様子が映し出されていた。

ドイツで開催されたゲームのメッセも取材していたが、何千人という人だかりが、2つの選ばれたチームがプレイするバトルゲームを巨大スクリーンで観戦し熱狂する。
その光景は、アメリカンフットボールやサッカーの試合と変わらない。ものすごい盛り上がりようだった。
30年前にも確かにゲームのブームはあった。ゲームソフトを買うために学校を休み並んだり、最新ゲームを買ったばかりの少年が襲われてひったくられたり、社会現象になった。
現代はそれにインターネットが加わり、ゲームをする相手がネット上の見知らぬ相手、それはアメリカ人かもしれないし日本人かもしれない。生まれた時からネットがある世代とは感覚が全く違うわけで、それはもう時代の流れでしかない。
重要なのは、子供を犯罪からどう防ぐか。そうしたものに全く触れさせない家庭もあるにはあるが、バランスとけじめが必要だと思う。あとは子供ときちんと話し合い、何をしているのか情報を共有する。悪い大人がコンタクトをとってくる危険性もあるということを認識させる。
わかったと言いつつ、実際それがどういうことなのか、想像もつかないかもしれないが、事件が起こってからでは遅い。
とにかく、親も現代の流行を把握して、禁止するだけではなく、理解を深めて話し合っておくべきだと感じた。