国民投票、老齢遺族年金の1割増しは否決

9月25日に行われた国民投票。
議題は3つあり、町中で見られたポスターの「AHV puls」老齢、遺族年金の1割増しの提案。
2つ目はグリーン経済推進案。
3つ目は諜報活動の強化案。

まずは年金の1割増しは、59.4%で否決された。
1割増しにするにあたり、雇用者、被雇用者がそれぞれ0.8%の半分づつの負担で済むというものであったが、否決された。
スイスの年金制度は、退職前の生活水準が同等に保たれることを原則としているが、その水準が下がってきているとの主張で国民投票となった。
しかし、中長期的に見ても、1割増しにした場合に年金制度が赤字になる可能性があるとし、反対派が増えた。

グリーン経済推進案は、少しわかりにくい感じもあったが、環境に配慮しつつ経済発展をするというもので、案自体は悪いものではないが、2050年という期限を設定したため、実現不可能と判断され63.6%で否決

諜報活動の強化は、昨今の欧州のテロの影響もあり、65.5%で可決された。
テロ防止を名目とするが、通話はメールの監視など、一般の人も当然ながら対象にされるため、アメリカのように行き過ぎた諜報活動を懸念する意見もあったが、テロの危険性を事前に把握し、未然に防ぐには必要不可欠な諜報活動と判断された。