最近クレジットカードを更新した方は、おそらく新たな機能がついていると思うので、気がついた方もおられると思いますが、Contactless payments with PayPass and payWave という、支払い機能がカードに組み込まれています。
スーパーなどのレジでも見かける、Wifiのようなマーク。(PostFinace)
これは、40フランまで、クレジットカードを機器にかざすだけで決済が出来るシステムで、現金を出しておつりをもらう手間も省け、銀行カードのパスワード認証も要りません。
ただし!このカードの入ったお財布を機械に近づけるだけで決済がされてしまい、たかが40フランとはいえ、ちょっと迷惑な話です。
こうした話を聞いていたので、筆者も気をつけてはいたのですが、先日買い物の際に銀行カードで決済をしようとパスワードを入力しかけたら、突然決済が終了し、レジが開いて、店員さんがレシートを渡してくれました。
「カード決済システムが新しくなったようね。」といわれて、レシートをよく見ると、なんとクレジットカードで決済されていました。
当然店員さんは、自分がクレジットカードで決済したと思っているようですが、左手に財布を持って、銀行カードで決済をしようとしていたので、財布の中のクレジットカードがどうやら勝手に反応したようです。
これは、あまりに感度が良すぎて、他の人の決済をしてしまったらどうなるのだろうと少し思いましたが、これで決済できる上限は40フラン。
とはいえ、どうしても払い戻しをしたいようなことになったら、かえって手間がかかりそうで、なんでもかんでもワイヤレスというのもいかがなものか、と少し感じました。つまり、個人情報が、漏れる可能性が増えたのと同じだからです。
実際に、公衆WIFIなどで、パスワード設定をしていないものは注意が必要で、その回線につながった情報を搾取している悪質な例もあります。
外出時はスマートフォンのWIFI機能が、勝手にWIFIを検索してつないでしまうため、出来るだけWIFIをOFFにしておくことも対策のひとつです。
電話はもちろん、インターネットにプリンター、ノートパソコンも軽量化が進み、LANケーブルの接続を最初から設けていないモデルも多くなってきています。
そして、クレジットカードの決済もワイヤレスに。便利になって、個人情報がどんどん出て行くようになっているなら、これは問題です。
こうしたWIFI無線化が進んで、犯罪に利用される大胆なケースもあり、町行く人の近くに立って小型の機械を使い、信号を送りその人が持っているカードの情報を盗み取ると言うことが起きています。エスカレーターの後ろに立っている人が、自分のカード情報を「ワイヤレス」で読み取っているのかもしれないのです。
誰も気がつきません。
様々な便利なサービスやアプリを利用するたびに、位置情報など、そうした情報を第3者に開示しない規約に同意して、我々は利用していますが、それは、既に個人情報を提供しているのと同じで、悪用されないという前提の下、我々はそうした危機意識が鈍ってきているのかもしれません。
今回のワイヤレスカード決済で、正直ドキッとしました。
これを機にそうした意識を高めるきっかけになればと思います。