ドイツ語圏ワイン

ドイツ語圏ワインは広範な地域が含まれるが、スイスワインの生産比率
からすると17%のみ。面白いのが、この生産比率の76%と17%が
言語圏別の人口比と逆になっていることで、スイス人の人口比はドイツ
語圏が7割強、フランス語圏が2割弱となっている。この様に広い地域
にブドウ畑が点在しているのがドイツ語圏の特徴だが、主には東スイス
を流れるライン川の流域でワインが生産されている。

主要なワイン産地は、生産量が多い州順に、チューリッヒ州、シャフハ
ウゼン州、グラウビュンデン州、アールガウ州、トゥールガウ州となる。

ドイツ語圏は赤ワインの比率が高く、特にグラウビュンデンやシャフハ
ウゼンは8割以上が赤ワインとなっている。葡萄品種はピノ・ノワール
が主に用いられいる。スイスドイツ語圏ではピノ・ノワールをブラウブ
ルグンダーと呼んでおり、シャフハウゼン州では自州を「ブラウブルグ
ンダーランド」と銘打っている。フルーティなものから樽熟成された力
のあるものまで多様なタイプの赤ワインが作られている。

白ワインはトゥールガウ州出身のミューラーさんが品種開発したミュー
ラートゥールガウやピノ・グリなどが生産されている。ミューラー
トゥールガウは何故かスイスではリースリング・シルバネールと呼ばれ
ることが多く、中辛口のフルーティなワインが造られる。ピノ・グリか
らは辛口の力のあるタイプのワインが造られる。

グラウビュンデン州はライン川の源流に位置しており、同州のトマ湖と
いうアルプスの湖からライン川が発している。まさにグラウビュンデン
ワインはライン川源流ワインと呼べるものだ。グラウビュンデンより下
流に位置するフランスのアルザスやドイツのラインワインに共通した特
徴を持ち、その源流だけあってこれらのワインより清涼感の溢れるワイ
ンが育っている。