スイスのランドセル

 日本では入学のシーズン。スイスの入学時期は8月となるので、まだ少し先だが、現在ランドセルの販売がピーク。店によっては、もう完売かオーダー待ちになっている。
スイスにもランドセルなるものがあったのかと、思った人も多いと思います。ただし、日本のものとは素材も形も少し違うようです。ただ、教科書やプリント類がつぶれたりしないよう、固い板で保護されているのは同じです。素材はナイロン製で、反射板もついており、しっかりした作りです。皮じゃないのでそれほど重くないのも良い点です。
 
(スタンダードなモデル:参照:www.funke.ch)

 最近のモデルでは、バックパックタイプもあり、見た目はハイキングに行くかのよう。しかし、中はきちんと教科書などが入るように分かれています。デザインは、動物やキャラクタなどが描かれたものが多く、その辺は日本の革製のランドセルとは違うでしょうか?とはいえ、最近の日本のランドセルも随分とカラフルになったようです。

 価格は、200から300フランと言ったところで、日本の革製のものよりは安いように思いますが、それとは別にいわゆる「筆箱」が別売りになっています。ほとんどの子供が学校に持って行くもので、この筆箱の値段がなんと80から100フラン!といっても、筆箱だけではなく、中に色鉛筆や消しゴム、鉛筆削り、定規など、学校生活に必要なものが入っています。ランドセルとデザインや素材を同じにしたものが多く、割としっかりしているのですが、それにしても高いと思うのは自分だけでしょうか?
確かに、スイスのメーカーの色鉛筆であったり、質のいいものが入っていて、手作りのものであれば、そのくらいの価格はスイスだけに仕方ないでしょうか。

(筆箱:参照:www.funke.ch)

 とにかく、子供達にとっては、それらを選ぶ事は何よりの楽しみ。学校生活のモチベーションともなるだけに、親の方も気を使います。これも、日本と同様、おじいちゃんやおばあちゃん、おじさん、おばさん、またはゴッテ、ゴッティ(保証人)の人達が、買ってくれる事が多いです。
他にも、日本だったら学校指定のものがありますが、体操の授業用の巾着袋とかも別売りです。

 そして学習机。これも入学準備の定番ですね。スイスでは1、2年生はまだ宿題などが少ないため、意外にも最初から用意しない家庭もあるようです。
机を買っても結局、食卓のテーブルでさっと済ませたり、場所も取るし、2年生以降と決めている家庭もあるようです。机と椅子は今後しっかり勉強するとなると大事。
この辺は、昔に比べ、きちんとした姿勢を保てるように椅子も机も考えられて作ってあり、進化しています。

(参照:Kettler)

成長に応じて高さが変えられて、机の傾斜も変えられるものです。椅子も背骨が真っ直ぐに保てるように設計されたものもあり、上を見ればきりがないでしょう。

とにかく、スイスでは非常に大事な小学校の6年間。その辺の学校のシステムについては、また次回の特集で書きたいと思います。