日常のデジタル化
QRコードは最近どこでも見るものになってきました。
当初は怪しくてスキャンをするのも憚られたのですが、今やなんでもかんでもQRコード。
アプリの登録やお店の支払い、名刺もQRコードです。
スイスではちょうど昨年の秋から、請求書のオレンジの紙が廃止され、QRコードの請求書に移行しました。
事業者は、オンラインバンキングで請求額、請求者等の情報を記入して、PDFで書き出します。
それをメールで送るわけですが、実際にはまだたくさんの請求書が郵便で届きます。
しかし、その請求書にはQRコードが記載されています。ちょうどデジタルとアナログの境目のような感じです。
日常の半分以上の請求書がメールでのPDFになり、クレジットカードの請求書明細も希望しない限り、郵便では届かなくなりました。
現金のやり取りもスマホで
QRコードといえば、もう当たり前のように使われているTWINTもだいぶ浸透してきました。
中学生や高校生もほとんどが現金を持たず、このTWINTで決済を済ませます。
なので、食事に行くにしても、TWINTが使えないような店にはいきません。
これは飲食店にとっても重要なことで、TWINTの導入が遅れていると当然お客さんを逃すことになるからです。
また、便利なのはお金が足りないなどの際に、友人の携帯番号だけで現金のやり取りができることです。
もちろん事前の登録は必要ですが、金額を入力し相手先の番号を入れて送るだけです。
口座と紐づいているので、オンラインバンキングのログインも必要ありません。
割引クーポンやメニューも
飲食関連では、宅配ピザなどでも利用できますし、お店のメニューもQRコードでダウンロードして見ることができ便利です。
さらには、割引クーポンやキャンペーンなどの情報もQRコード。
もう見ない日はないQRコードです。
QRコードは実は日本生まれ
実は、QRコード自体は1994年に日本で誕生しています。日本のデンソーウェーブ社の研究開発で、工場の製品管理などに利用されていました。
確かに、PC関連の電子機器の一部には、小さくQRコードが付いていたのをみたことがあります。
その後、中国で一般利用が広まり世界に普及していったそうです。
スイスでもどこかのメディアがこのことを紹介していましたが、日本生まれであることはあまり知られていません。
スマートフォンとインターネットの環境が生かされたQRコードシステムで、日常生活が便利になっていることは疑いようがありません。
LED(発光ダイオード)も日本発の技術で、部屋の照明器具から車のヘッドライトまで、今や世界中に普及しています。
ここ数年、日本が技術革新に遅れをとっているとか、電気自動車にしても、スマートフォン市場にしても他国に遅れをとっているなどと言われるようですが、世界に誇れる日本の技術が、皆が知らないうちに社会に浸透していたのだと思うと嬉しく思います。