トルコとシリアの大地震

スイスに住むトルコの人も心配

トルコ南部で6日に発生した地震では、今日の時点ですでに死亡者が1万人を超えたと報道されています。

スイスにはトルコ出身の人たちが非常に多く、コミュニティも大きいです。トルコ人の結婚式には、スイスで開催しても300人くらいは軽く集まるそうです。

家族で移住をしてきて、2世や3世が今は社会に出ています。

中には、トルコからお嫁さんをもらう人も多く、義理の家族がトルコにいると言う人もいます。

家族のつながりが非常に強いトルコ人ですが、やはり日本と同じく地震が多い国でもあります。

知人のトルコ人は、その昔、地震でマンションが倒壊し、7階に住んでいた叔父が運良く助かり、瓦礫の中から歩いて出てきたそうです。

今回の地震は大きなものですが、その話を思い出して、建物の脆さは昔も今も変わらないように見受けられます。

スイスの建物も日本に比べると鉄筋が細い

昔、近所の建設現場を見て思ったことがありますが、それは建物に使われる鉄筋が細いことです。地震がほとんどないスイスでも、数年に一度くらいは地震があります。

昨秋は珍しく体感できるほどの地震がありました。

スイス全土でも揺れを確認。地震(マグニチュード4.7)

最近の新築のマンションなどは、おそらくだいぶ強化されていると思いますが、耐震についてはどの程度なのかわかりません。

耐震といえば、日本でかつて大きく報道をされた耐震偽装の事件があります。あれも、建物に使う鉄筋の太さをごまかして、コストを浮かせた大規模詐欺事件です。

建築士や不動産業者が逮捕されています。

つまり太い鉄筋を使うと、コストがかなりかかると言うことです。建設してから、建物の鉄筋を取り換えることもできませんから、大問題となりました。すでに人が住んでいたマンションもありました。

スイスではおそらく、そんな太い鉄筋は必要ないのだろうと思いますが、何百年に一回あるような大地震がきたら、スイスでも建物の倒壊被害が出るかもしれません。

スイス北部のバーゼルでは、実際1356年にマグニチュード6以上の地震が起きて街が壊滅的な状態になったそうです。667年前とはいえ、スイスで大地震が起きない保証はありません。

スイスからも、地震による被災者の救助隊が派遣されています。シリアの国内でも被害が大きく、各国から救助を待っている状態です。

12年前の東日本大震災の時、たくさんの人が手を差し伸べてくれたのを今でも思い出しますが、家族の安否を気遣う人の気持ちはわかります。

とにかく今は、一人でも多くの人が救助されるように、祈るばかりです。