長年お世話になった方のこと

欧州に来てから長い付き合いに

昨年から、「突然のお別れ」が続いているのですが、先日はもうかれこれ15年近い付き合いだったドイツ在住の日本人の方の訃報に驚きました。もう何年もお会いしてなかったけど、今年は電話とメールでやりとりが頻繁にあり、先月もちょうど休暇に出る日に電話で話したばかり。急ぎの仕事を頼まれたのですが、こちらは本当に車に荷物を積んでいるところだったので、戻ったらすぐやりますね、ということで電話を切りました。結局それが最後の会話となりました。

休暇から戻り、約束した通り連絡をするもなかなか繋がらない。忙しい人だったので、いつものことだと思っていたのですが、メールも反応なし、スマートフォンも通じない。電話もなかなか出てくれない。そして、一番気になっていたのが、スマホのアプリWhts’s upの最終オンライン日時が、変わらないということでした。
体調を崩して、しばらく寝込んだりすることは確かに近年増えていて大丈夫かなとは思っていましたが、今回は何かいつもと違う胸騒ぎがしました。

10日ほど経った日に、彼と関係のあった人にメールをしてみることに。すると、翌日返信があって、どうやら彼は亡くなったらしいという内容が書いてありました。ただ、それ以上はわかりませんということ。PCの前で呆然としました。

人の最期はわからないもの

ついこの間、電話で会話した人にもう連絡がつかないということを理解するのに数日かかりました。当初は亡くなったらしいという不確かな情報でしたが、彼と同じ街に住む別の知人に確認したところ、亡くなった日付まで確認できたので、本当に亡くなってしまったのだと受け止めました。ちなみに、その亡くなった日付は、彼のスマホのアプリの最終オンラインの日付でした。

子供さんもいなかったので、奥さんに先立たれてからは一人暮らしだったようです。健康面を心配していましたが、結局、なぜ亡くなったのか、葬儀は行われたのか、誰かが後見人となって自宅や会社の処理をしているのか、未だにわかりません。
15年も世話になったのに、お礼の一つも言えず、どこに連絡をしたらいいのかもわかりません。それほど、プライベートな話を他人にしなかった人でもあります。

友人でも家族でもない人ですが、それなりに付き合いも長く、何かと自分を頼ってくれた事には感謝しています。意見が衝突して時には喧嘩もしましたが、まっすぐで正直な人でした。
人の最期はいつ訪れるかわからないものです。色々と準備して亡くなる人は少ないように思います。
彼からは、色々と学ぶべきことも多く、人生の先輩として勉強させてもらったと思っています。
まだまだやりたいこともあったかもしれませんが、最期まで自分のやりたいことを貫き通した人ではないかなと思います。

改めて、ご冥福をお祈り致します。