コロナワクチン無料でも拒むスイス人?

コロナウィルスのワクチン600万人分確保

 新型コロナウィルスのワクチンは、ファイザー社やModerna社などのものが発表され、スイス政府もいち早くワクチンの確保をしました。その数は今の所、600万人分です。人口800万人に対して75%という数の上、無料でワクチンを提供するということになっています。
しかし、それでもスイス人のワクチン嫌いは強い傾向にあり、接種しないという人が多いようです。スイス政府もこのことを考慮し接種無料にしていますが、最初のワクチンということもあり、懐疑的な人が多いのも事実です。1シーズンワクチンが普及して、通常のインフルエンザワクチンと同レベルになれば、接種するという人も多いです。
マスク嫌いにワクチン嫌いのスイス人は、少し難しそうです。

スキー場は閉鎖しない

 またスキーシーズンに入り、スイス国内のスキー場は、厳しいルールの元、営業を許可するということで、近隣のフランスやドイツからは警戒されており、国民に対してスイス及び外国へのスキー休暇は控えるように促しているようです。しかし、スイスへの入国もスキーも違法ではありませんので、独自の自主待機ルールはこれから出るのかもしれません。

スキー場のゴンドラ

 スキー自体は、感染の恐れが高いわけではないのですが、やはりゴンドラで密になることがクラスターを発生させるので、感染リスクは一気に上がります。人数制限や家族ごとに乗せたとしても、陽性者のウィルスがゴンドラ内に残るかなど不安もあります。乗客数の制限をすれば、待つスキー客が溜まり密になりますし、なかなか難しい問題です。

アフタースキー

なぜスキー休暇が懸念されているのかというと、日本と違い長期滞在の人が多いので、夜のバーやパーティーが恒例になっているからです。家族連れはホテルやアパートメントで過ごす人も多いですが、若い世代やシングルの人たちは、こうしたアフタースキーの行動がクラスターを発生させ、感染が広がるのではないかと考えられています。これまでにも、お酒を出すクラブやバーなどでクラスターが発生していますので、それと同じことになります。つまり日帰りのスキーは、ゴンドラがないスキー場ならおよそ大丈夫でしょう、ということになります。昼食も持参すればレストランでの蜜も避けられます。

ワクチンは年明けから半年の間に供給されていくと思いますが、この年末のスキーシーズンはまだ安全とは言えません。休暇になるとどうしても人が動き、人と人との接触も増えます。特にクリスマスは家族にとっても大事な時期で、兄弟や親戚が多ければ、それだけ感染の範囲は広がります。
今年は年末の予定に頭を悩ませそうです。