秋休み

8月の新学期が始まってから1ヶ月半ほど経つと、スイスの学生は秋休みに入るところが多い。地域によるが、2週間もしくは3週間休みのカントンもある。
学年も変わり一息という時期だが、なんとも中途半端な時期の休みに困る親たちも多い。
共働きの親たちは、どちらかが休みを取得しなければならないし、2週間もの間子供が過ごすプログラムを考えなければならない。
とはいえ、スイス人の休暇については別の記事でも書いたが、この秋頃から冬にかけて、来年の年間の休暇取得予定を会社に出さなければいけない。決定というわけではなく、時期が近づいて同僚と相談して時期をずらすこともあるし、周りのだいたいの休暇予定を知っておくことが大事で、それによって仕事の段取りを取る目的だ。
その意味では、この中途半端な時期の秋休みも計画に入っているはずで、多くの家庭ではある程度の計画がなされている。

季節外れのビーチリゾートに行くこともあれば、山にハイキングに行くのも悪くない。親が外国出身の場合は、夏休みよりも混雑しないこの秋休みに故郷へ帰る家族も多い。日本人が親の場合も暑い夏を避けてこの時期に帰国する人も少なくない。
そして、この秋休みを乗り切れば、一気にクリスマスモードに入る。

子供がいる家庭はどこでもそうだが、学校の休みに合わせて生活が回って行くようなもので、逆にそうした季節感を子供の行事などを通して体感して行くことになる。クリスマス、新年、スキー休暇、ファスナハト休暇、夏休みに秋休み。
こうして外国人の親でもスイス人の生活パターンを知る術となり、ここでの生活に溶け込んで行くきっかけにもなる。
とにかく、休暇はリフレッシュして、親も子も、また次のシーズンを乗り切るための充電期間とすれば、生活にもハリが出るということをスイス人に学んでいる。