車の運転マナーや合図

つい最近になって、日本でも道路交通法の改正があり、環状交差点が導入されました。まだ戸惑う声も多いようですが、既にスイスをはじめ欧州では普通の環状交差点システム。信号機がなくてもスムーズに通行が出来て、便利なシステムです。

そんな交通事情や車の運転マナーについて、スイスで車を運転される方も多いと思うので、慣れていないと見落としがちなルールを紹介します。
日本の運転免許証の場合は、アジアの国の中でも唯一運転免許の試験無しで、スイスの運転免許証に書き換えられます。もちろんスイスに在住している場合に限りますが、それだけ運転技術の高さが認められていると言う証拠ですが、だからといって、日本のように振る舞って運転して良い訳がありません。
本当に小さな事でも、スイス人ドライバーから睨まれたり、注意を受けたりしますので、事故防止も含めいくつか紹介します。

*まず公共の乗り物、バスとトラムは絶対優先。スイスでは路面電車が走っている街が多く、事故が多いのも事実。線路が入り組んだところでは要注意で、無理にトラムの進路に進入しないようにして下さい。トラムが停留所で停止した場合は、乗降客が出てきますので、横を通りすぎることは出来ません。

*停止線のマーク。交差点などにある△△△△△△△△△このマークは一時停止のサインですので、走行路線に進入する際にあったら必ず止まって確認してから走行して下さい。アウトバーン(高速道路の入り口によくあり、反対車線からの進入が優先の場合が多く、無視して進入すると衝突の恐れがあります。)

*三叉路などでは、右から来た車が優先。これはよく優先順位を間違えやすいのですが、常に右から来る車が優先です。小道から大通りに出る際は、右から車が来ている場合は当然ですが、信号のない通りで右から車が出て来たら、その車がどちらに行こうと優先して下さい。

*黄色い横断歩道では、歩行者がいたら必ず止まります。これは、当サイトでも以前紹介しましたが、横断歩道を現在減らしていく傾向にあります。歩行者の過信により、横断歩道上での事故が多いのが原因です。車は必ず止まると思わずに、渡る事が歩行者側も大切です。

*駐車車両などにより、1台しか通行出来ない場合は、ヘッドライトをパッシングさせて、相手の車に先に通るように促します。パッシングは、日本では挑発されたととる人もいるようですが、ほとんどが「お先にどうぞ」と言う意味なので、覚えておくと良いでしょう。

*渋滞の列に入れてもらっても、ハザートは点滅させません。これは日本でも地域によって違うかもしれませんが、車線に入れてもらってよく「ありがとう」の意味でハザードを点滅させますが、これはスイスではしません。軽く手を挙げて、お礼をします。

*前方の車にぴったりとくっついて走行すると、危険運転となり罰金になります。車間距離を十分とって走行しないで起る事故がおおいので、特に高速走行のアウトバーンでは、高い罰金となります。

*駐車場では、多くの場合は前から駐車します。これは、特にルールでもなく違反でもないのですが、郊外の大きな駐車場以外は、前方から駐車する事が多いようです。駐車場に寄っては、進行方向に向かって斜めに駐車する設計が多いので、そうした場合はバックから駐車は基本的に無理です。

他にもありますが、とにかく、スイスに来て運転される方は、免許証がもらえても一度スイス人に一緒に乗ってもらって、運転してみるのが良いでしょう。どれも当たり前に感じる事ですが、実際に運転してみると忘れてしまう上に、自分の癖が出てしまうものです。
パニックにならないように、慎重に運転しましょう。