スイスでFacebookがちょっとしたブームとなっている。Facebookとは相互コミュニティーサイトで、いわゆる日本でも人気のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)である。元は、ハーバード大学の学生用に作られたシステムだったが、かなりの人気となり、現在では一般ユーザー向けにもサービスが開始されている。

 同じ趣味や嗜好を持つ仲間とコミュニティーを作り、意見を交換し合ったり、ネット上だけでなく、オフラインでも会合が開かれたりして、かなりの人が利用している。現在日本でも人気のmixiはユーザーが200万人ともいわれている。
日本でもその市場にFacebookは参入した。

 このSNSを使って、スイスではFacebook上でオフラインのミーティングを告知し、各地で若者中心に集まるという現象が起きている。それ自体は特に何の害もなさそうだが、その目的がただ単に集まってアルコールを飲むというもの。
これが各地で開催され、集合場所となった地域では、ビールのビンやゴミ、酔っ払って喧嘩をしたり、集合場所となった地域の騒音などが社会問題となりつつある。

 日本では既にこのSNSを利用して、違法商品の販売や誹謗中傷など、あらゆる違法行為につながるようなコミュニティーが作られ、社会問題化している。その一方では、同じ趣味や問題を抱えた人達が集い、悩みを相談しあったり、趣味の意見交換を行ったり、建設的なコミュニティーも多い。携帯電話からも日記の閲覧や更新が出来、携帯端末を使ったユーザーが多い。

 また、過疎化が進む地方都市や近所付き合いのない大都市などでは、各市町村が運営するSNSもあり、地域の活性化に貢献している。意外にもこのSNSが年配の方々に定着している地域もあり、SNSといってもいろいろと工夫されている。

 日本ではネット上でのマナーや倫理観が崩れているが、スイスでは「ただアルコールを飲む集まり」によって、現実での即席コミュニティー上のマナー違反が先に露呈してしまったのだろうか?それにしても、せっかく集まりをかけるのであれば、もっと有意義なアイデアがあっても良いのではないか?