ウィンブルドンで行われた男子テニス決勝は、スペイン・ナダルvsスイス・フェデラーで、4時間にも及ぶ大接戦の末スペインのナダルが制した。1966年以来のスペイン人優勝である。

 2003年以来、ウィンブルドンで勝ち続けてきたロジャー・フェデラーが敗れた。試合は1セット目、2セット目をナダルが取り、3セット目、4セット目をフェデラーが取り返す接戦。4セット目はタイブレークにもつれ込み、フェデラーが取るというシーソーゲーム。意地でも負けられない2人の強い精神力は見ている方も力が入った。

 2006年の決勝でも2人は対決しているが、フェデラーが制しているだけに、ナダルの勝利への執念は相当強いものだったに違いない。ナダルがマッチポイントで力み、フェデラーに譲ると、すばらしいショットを打ち込んでくるフェデラー。しかし、フェデラーのケアレスミスがナダルよりも若干多かったように見えたが、世界最高峰の試合にふさわしい両者の戦いであった。途中雨のために2度ほど試合が中断したが、互いに集中力は途切れることなく試合は再開される。

 そして最終セットで、8-7と追い込まれたフェデラーはポイントをひっくり返す事が出来ずに、8-9で試合終了。先日のサッカーEURO2008もスペインが優勝を飾っており、まさに今年はスペインの年といっても良さそうだ。いよいよ次の世代に地位を明け渡す事となったフェデラー。あと10年は現役であり続けたいと言う願いは叶うであろうか?一時はウィルス性発疹症に苦しまされ、不調が続いたフェデラーだったが、この試合で確実に復活したと言えるだろう。宣言どおり、来年もまたこのコートに戻ってきてほしい。

試合は6-4, 6-4, 6-7, 6-7, 9-7 でナダルが初優勝