スイス人がするご近所の騒音対策

スイスは暮らしやすい国なのか?

スイスは暮らしやすい国なのか?とたまに聞かれることがあります。外国人にとっては色々とハードルもありますが、住居環境や治安、自然、公共交通機関など、生活インフラが高レベルで整っていることを考えると安全で暮らしやすいと言えるでしょう。

一方で、生活コストの高さや言葉(方言)の問題、地域のルールなどに馴染めない場合はストレスがかかります。積極的に地域の溶け込もうとしても、なかなか受け入れてもらえないなどの問題はスイス人でもあるようです。

特に街から離れた山あいの地域では、仲間意識も強く、外部からやってきた人にはなかなか心を開きません。地元のお祭りを手伝ったり、地域の活動に参加することで一度仲良くなれば、長い付き合いになることも多いようです。

しかし、街のスイス人に比べて、相手を受け入れる時間が長くなるようです。

騒音に敏感なスイス人

どこの国でもあるご近所トラブルは、やはり騒音問題が一番のようです。特にスイス人は家に友人たちを招いてBBQや誕生日会をするのが好きなので、予めご近所には「この週末にパーティーをします!」などの手紙を郵便受けに入れて回ることが多いです。引越しの日も、引越しのため車両が入ったり、騒がしくなるため、近所にお知らせをする人がいます。

こうした根回しによって、騒音のクレームを防いでいます。

とはいえ、真夜中の大音量の音楽や話し声はダメで、すぐにクレームとなります。

すぐに警察を呼ぶスイス人

これはよく聞く話ですが、夜中に騒音問題が発生した場合、スイス人はすぐに警察に通報するようです。

それは、真夜中では管理会社も営業時間外であるし、管理人が近所にいても夜中では対応もできない。ましてや一軒家の多い郊外地域では、対応できる人もいないので、警察に通報となるようです。

若者が大音量で音楽を流し、警察が来るなんて話はよく聞きます。

しかし、警察も喧嘩などのトラブルでない限りは、セキュリティー会社を使って注意を促します。住人に騒音を出している自覚がない場合は、いきなり警察が来て、逆に大ごとになりかねないので、地域のセキュリティ会社の人間を派遣するようです。その際には、当然ですが、誰が通報したかは明かしません。

翌日仕事で寝なければいけないのに、近所が大騒ぎしてて眠れない場合は、こうしてセキュリティ会社が注意に行くようです。

署名を集めて迷惑住人を追い出す

賃貸住宅の場合は、騒音問題が頻繁に起きて改善しない場合、通常は管理会社が注意をしますが、借主を追い出すということもなかなか簡単ではないようです。

何度か警告をした上で、解約ということはあると思いますが、管理会社もあまり積極的にそうした行動はしてくれません。そうなると、迷惑を被っている住人が署名を集めて管理会社に出すということが稀にあります。署名を受け取った管理会社は、その借主との賃貸契約を解除せざるを得ないとなるようです。

挨拶と立ち話

こうならないためにも、普段からの挨拶は重要で世界共通です。スイス人であろうが外国人であろうが、ご近所とのコミニケーションが取れていれば、トラブルも防げますし自分たちも快適に暮らすことができます。

また、困ったことがあれば、助けてくれる場合もあり、休暇中の植物の水やりや猫の餌の管理など、快く引き受けてくれたりします。そして、そのお礼は必ずするようにしましょう。

スイス人は新しい人に対して懐疑的で非常に慎重です。しかし、何かをきっかけに立ち話でもすれば、仲良くなることも多いです。普段の挨拶はやはり重要だなと感じます。玄関先で何十分も立ち話をする人たちをよく見かけますが、いいコミニケーションが取れているということでしょう。