日照時間が短くなり気分が落ち込む人
欧州も冬時間に移行し、日が短くなってきました。
この時期は、風邪の季節でもあり、体調を崩している人も急増します。
会社や学校でも欠席、欠勤の人も増えます。
単なる風邪なら良いのですが、この時期はメンタル面で落ち込む人も多くいます。
いわゆる季節鬱というものですが、風邪で休んでいると思ったら、実はメンタルの不調だったという人はけっこういます。
スイスで生まれ育った人でも、この季節の変わり目は辛いようです。
外国人移住者は、孤独とも対峙
冬時間の移行で、微妙な体内時計の違和感を感じながら、だんだん落ち込む人もいるようです。
特に外国人移住者にとって、この時期は体も心もしんどく感じます。
移住したばかりの人は、まだ心を許せる友人がいないことで、孤独を感じます。
もし結婚で移住をしていて配偶者の人がいてもそれは同じようです。
なんでも話せる学生時代からの友人とは違います。
またクリスマスの時期は、特に家族との時間を大切にするので、普段は会わない親戚や兄弟の家族とも顔を合わせることがあります。
大勢の人が集まれば、賑やかで楽しそうだと思いますが、実際はその家族の輪の中に入れず、孤立している人もいます。
辛ければ短期間でも一時帰国を
海外生活に最初から馴染む人はいませんが、どうしても辛いとか、気持ちの限界が来ているようでしたら、一時帰国をしても良いと思います。
言葉や文化の壁もなく、母国の親や友人たちと時間を過ごしてリフレッシュするのも大切です。分かってもらえなくても、そこでいろいろ吐き出してスッキリすることもあります。
また、移住先で同じ境遇の日本の人と会うのも良いと思います。お互いそれほど知らなくても、海外生活で共感できる点はきっと多いはずです。
日本に住む友人に移住先での出来事を話しても、何がどれほど辛いのかは経験がない人には実はあまり理解してもらえません。
話を聞いてくれるだけでもありがたいと思います。
周囲の理解も大事
海外生活に慣れてくれば、どの季節も楽しめるものですが、体調や感情の起伏があって当然です。
日本ではそうしたメンタルの不調を隠したがる傾向にありますが、スイスでは割とオープンで職場でも同僚や上司にそのまま伝え、周囲の人に理解を求めようとします。
スイスの社会でもこうしたメンタルの問題を抱える人は非常に多く、周囲も理解して接する人が多いと思います。
今やどこの会社でも学校でもあることなので、あまり隠すようなことではないといった印象です。
置かれた環境も人それぞれですので、解決の方法も人それぞれですが、調子の悪い人は早めに相談して、近しい人に話を聞いてもらうと次のステップが見えてくるかも知れません。
コロナパンデミックや戦争の勃発などで、気分が落ち込むようなニュースが多いのは事実です。
世界全体が今は混沌とした状態ですが、心の不調が続いている人は、抱え込まずに助けを求めることが改善への第一歩なのかなと思います。
食事と会話
体調の良い人も、なるべく外に出て人に会うとか、好きなことをする時間を増やすなど、メンタル面が上手く保てるように予定を組むと効果的です。
美味しい日本食などを作って、スイス人を家に呼べば喜んでもらえるし、自己肯定感も出てきたりします。
ある人は、スイス人が作れない日本食を作って喜んでもらえた経験が、ちょっとした自信になったそうです。
人と会うことと食べることは大切な項目かも知れません。
気分が良くなるのも、落ちこむのもちょっとしたことの積み重ねであると最近はよく思います。