スイスに来てドイツ語生活
スイスに暮らしてみると、どうしても英語だけでは、不便を感じることも多いわけですが、まだ来たばかりの頃は、スイス人は英語が上手だから、英語でなんとかなるだろうと思っていたものの、実際、日常生活で英語に切り替えてくれる人は少なめ。しかもお互い外国語なので、うまく伝わらず、スイス人のアクセントも気になり、これは自分がなんとか現地語を覚えないとダメだなと痛感した瞬間でもありました。
仕事上、英語が社内言語の人もいますし、家族が英語圏の人もいます。もちろん、海外赴任で来られた日本人家族の人たちは、家では日本語でしょう。
どの程度現地語が必要な生活なのかにもよりますが、やはり覚えておいて損はありませんし、相手の信頼も得られやすくなります。日本に住んでいて、外国人が拙い日本語でも一生懸命伝えようとしている場面に出くわしたら、応援したくなりますし、自分の国の言語を学んでくれているんだと思うと、うれくしくもあります。
逆に日本なのに、英語がわかる前提で、容赦無く英語(外国語)で捲し立てられても、良い気分ではないですね。いくら世界の共通言語と言っても、日本ではまだ英語で通じる場面は少ないです。
周囲の環境に甘えていた
スーパーに行ったり、電車の定期券を買ったり、相手がたまたま英語ができれば良いのですが、現地語になる場合が多いです。それまで、現地の友人たちとは英語で会話していた人も多いでしょう。かつては自分もそうでしたが、周囲の友人たちが皆英語が堪能なので、せっかく習ったドイツ語を使う機会はなく、逆にドイツ語を話されても面倒くらいに思われていたのかもしれません。
そんな環境に甘え、なかなか切り替えることができませんでしたが、自分の場合は、ドイツ語で仕事をするようになり、家庭でも英語からドイツ語に切り替えることができました。
夫婦の言語を途中で切り替えることの厄介さ、不自然さはありましたが、相手には我慢をしてもらった、と言ったほうがいいでしょう。片言のドイツ語で日常生活を送る夫婦は、英語なら伝えられるのに、なかなか伝わりません。
夫婦の言語を切り替えると言っても、相手の協力がないと正直難しいわけです。
自分の場合は、仕事で必要だったので、毎日使ううちに家でも自然に切り替えられたと思っていますが、後から聞くと、相手は、下手なドイツ語には、相当我慢したようです。
英語がとっさに出てこない、、、
そんな話ももう何十年も前で、今では夫婦間では、英語で会話することはなく、逆に英語で話すことに恥ずかしささえ覚えます。奇妙な感覚になります。
しかし、たまに英語で話しかけられたり、尋ねた際にその人が英語しかできなかったりした場合、とっさに英語に切り替えられなくなっていることに気がつきました。
英語とドイツ語は、似ているようで似ていませんから、単語もついドイツ語の単語が出てしまい、かつて喋っていた英語がしどろもどろに、、、、
数年前にカナダへ旅行した際も、英語に慣れるまで2、3日かかりました。
やはり使っていないと出てこないものです。
逆に、映画は英語で見ても問題ありませんし、メールも仕事上たまに英語で書くときもあり、読み書きとヒヤリングは問題ないのですが、喋ると思った以上に忘れてしまっています。
おそらく数日間英語だけで過ごせば、また感覚は戻ってくるでしょうが、そんな予定は現在ありません。
自分の日本語はおかしくなってないだろうか?
このことから、最近少し心配なのが、自分の日本語。日本の家族や友人と日本語でやりとりがあるので、自分では全く普通に喋っていますが、もしかして相手は違和感を感じてないかなと不安になりました。
実際、日常生活で対面で日本語を話すことが少ないからです。日本人の集まりがあるときくらいでしょうか?
多分自分の日本語がおかしくなったら、家族や友人が指摘してくれると思いますので、今のところ母国語は大丈夫と思われます。
今では、ドイツ人と話すと、自分のドイツ語は立派な「スイス訛り」だそうで、標準ドイツ語で話しているつもりが、軽くショックを受けています。
もっとショックなのは、英語圏の人と会話した際に、「ドイツ語訛りの英語」と言われたことでしょうか?
定期的に、英語を話す機会を作ったほうが良さそうです。