スイスの健康保険料がさらに高く
2023年は、健康保険料が平均で6.6%の上昇だそうです。スイスでは、世帯収入や各カントンによって税率も保険料も異なるので、単純な比較は難しいのですが、カントンレベルで見た場合の保険料上昇の比較が、スイスの保健省のサイトで出されています。
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家族構成や加入している保険のプラン、保険会社によって、当然大きな差が出ます。毎年この時期になると、健康保険乗り換えの勧誘電話が鳴り始めます。11月末までなら、翌年の保険プランの変更や保険会社の変更が可能です。
下記にサイトで、比較ができますので、参考程度に見てみると良いでしょう。実際にいくらくらいになるかは、保険会社に見積もりをとると安心です。
健康保険の比較サイト
保険会社の対応も重要
スイスでは、健康保険を自分で決めなければいけません。日本のように国民皆保険のようなシステムではないため、当然差が出ます。それに加えて、カントンレベルで、保険率が違うためより複雑です。
安ければ良いというわけでもなく、実際に病気になって保険にお世話になる際の保険会社の対応も大事で、だいぶバラツキがある様です。
保険対象だと思っていた治療が、実は入っていなかったとか、指定の病院やクリニックしか有効で無いなど、かなり細かく規定が定められてあり、全てを確認するのも困難です。
特に若い人は、健康で病院にほとんど行かないだろうと思って、安い保険に加入しますが、いざ病気になってみると、特定の治療がカバーされていなかったとか、自己負担額が高く設定してあり、結局自腹で払うなどの結果になります。
毎年健康保険会社を変える人も
毎年、保険料の増額がニュースになるスイスです。元々物価も高いのに、今年は燃料問題も重なり、来年の高熱費と合わせて保険料も見直す人が多い様です。
子供のいる家庭では、毎年安い保険会社に乗り換えるということをしている人もいる様です。調べるのがなかなか大変ですので、結局今までと同じにする人も多いのですが、どうしても家族が多かったり、病気や怪我をしたりすると、見直しすることが多い様です。
その点では、自由にしがらみなく乗り換えることができるので、良いとは思いますが、治療中の人はその保険に満足しているのであれば、変えない方が良い場合もあるので注意が必要です。
また、メインとなる健康保険料の話をしていますが、任意の追加(エクストラ)保険プランを使っている人は、そちらも同じ保険会社に変えてしまうのかは、注意した方がいいでしょう。
メインの健康保険とは別の会社で、追加(エクストラ)の保険に加入することができますので、そちらの任意の保険も自分に合ったプランを検討し、分けて考えておくと良いかもしれません。
スイスでは健康保険の加入が必須
スイスに暮らしている人は、国籍に関係なく、健康保険に加入する必要があります。自分で選べる半面、比較検討が大変で、特に外国人にとっては言われるがまま高い保険料を支払っている人もたくさんいます。スイス人ですら、保険切り替えの勧誘の電話に誘われ、結果、高い保険料を払ってしまう人もいます。
自分の家族構成や健康状態と相談して、友人や同僚に相談してみるのも良いかもしれません。こうした健康保険料で損をしている人は相当数いると聞きますので、一度健康保険をよく知っている人や実際に乗り換えをした人と一緒に見てもらうといいかもしれません。