テレワークで病む会社員

昨年春から始まったテレワーク

スイスでは自宅で勤務するスタイルのテレワークが各社で続いています。もちろん自宅勤務できない職種の人は、普段と変わらず出勤するわけですが、オフィス系の仕事だと、会議もZoomで行い、人との接触が極端に減ります。

先週末スーパーで偶然会った友人は、大手金融会社に勤めていますが、この1月からは、週に1度あった出社日もなくなり出社禁止の状態。自宅勤務が続きかなり元気がない様子でした。奥さんによるとかなり精神的に参っているということ。共働きで二人とも家にいて、子供も二人いる中での仕事です。それではストレスも溜まるし、集中もできないでしょう。

自宅オフィスで仕事している人間にとっても、その辛さはわかります。慣れてしまえば、切り替えもうまく行けるのですが、普通の会社員がそれを毎日やるとなると、その人の性格にもよるのでしょうが、相当負担でしょう。

一人暮らしの人は更に孤独に

一人暮らしの若い女性がTVのインタビューに答えていましたが、自宅での仕事の毎日で誰とも接することなく、精神的にかなり参ってしまっていて、とにかく誰かに会いたいという話をしていました。メールで「元気ですか?」の一言だけでも嬉しいと話しているのを聞いて、本当に誰ともコンタクトしていないのだなと深刻な状態が伺えました。

おそらく気がつかないだけで、周囲には孤独を感じている人は多いと思います。それは若い人もお年寄りも同じで、独居老人の方は特に心配です。定期的に親族が訪ねていたり、デイケアサービスなどの利用をしている場合はまだいいと思いますが、一人暮らしの老人だと、周りが気にしない限り行動が把握づらいこともあります。特に体調を崩して寝込んでいる場合は、余計わかりにくくなります。一人暮らしではなくても、老人ホームに入居している人もコロナで親族の訪問が禁止になり、孫の顔も見れないという状況に落ち込む人もいます。

コロナで自宅を改築した人も

この状況の中、自宅勤務が増えて、家の中を改築した人もいます。その人は、自宅用オフィスを作った上に、アクリル板も設置するという徹底ぶり。昨年夏には、庭でBBQをするために、これまたゲスト用のエリアにソファやテーブルを用意したということです。しかも、食器類も家族用とゲスト用で準備したそうです。

おそらくそこまでする人は極端な例だと思いますが、実際アクリル板の注文は一般家庭でも増えているそうす。この1年で一変してしまった生活スタイルですが、元に戻るのはいつなのか、まだまだ先が見えません。