大手製薬会社のノバルティスは、食品大手のネスレ傘下の眼科医薬品会社「アルコン」を約3百90億ドル(約4兆円)で買収する。

 アルコンはアメリカの薬局だった会社で、点眼薬やコンタクトレンズ関連の商品を扱い、この分野の大手企業である。ノバルティスは傘下に「チバビジョン」を収めており、今回の買収で、コンタクトレンズの分野を強化する意向だ。

 買収はアルコンの25%の株式購入と3年後を目処に52%の株式を追加取得する予定。なお、残りの23%の株式に関しては、取得しなくても良い。今回の大型買収は、レーシック手術などで変革が起きつつある眼科医療分野に対する新たな挑戦でもある。

 レーシック手術費用は近年だいぶ下がり、一般の人でも手が届くようになったため、手術を受ける人が増えているが、術後のデータがまだまだ少ないため手術をしない人も多い。当初はスポーツ選手など、職業柄メガネやコンタクトでは不便な人だけが受けられた手術だったが、強度近視の人には一番効果のある手術とされるため近年支持されている。