花粉症軽減のための予防接種

 ドイツ語では、Die Desensibilisierung 

日本とは異なる花粉が飛んでいるスイスですが、こちらに来てから花粉症になってしまったという人もいます。

日本ではスギ花粉が多いですが、欧州では、芝の花粉という聴き慣れない花粉も飛んでいます。芝の芽が出る頃、花粉が飛びますが、これに反応する人が多いそうです。

ちなみに日本人の方がこの芝の花粉にかかり、日本の医者で診てもらったところ、芝の花粉症を知らず、そんなものはないと言われたそうです。

とにかく、この花粉症の対策で、ヒスタミン系の薬を飲む人が多いですが、別の効果的な方法として、予防接種があります。

花粉飛散の季節の3ヶ月ほど前から接種を始める

この方法は、まず何の花粉に反応しているのかを検査します。該当する花粉がわかったら、その花粉に対する抗体を作るために接種を何回かに分けてします。

反応する花粉が数種類に及ぶ場合もあるので、毎週両腕に接種をすることもあります。

花粉の季節に合わせて、秋から冬にかけて、少量のワクチンを8回から10回ほどに分けて接種。

実際に花粉の季節が来たら、症状が軽減しているかを確認します。

子供も接種可能で、かかりつけの内科医、小児科医で接種が可能です。

接種後は、30分ほど様子を見て、容態に問題がなければ家に帰れます。

最低でも3シーズン接種を推奨される

この接種は、花粉症の症状が完全になくなるわけではなく、症状の軽減を目的としたものです。

実際に接種した家族の者に聞くと、効果はあるという事で、ひどいときはヒスタミン系の薬も服用します。

結局、家族のものは、4シーズンに渡り接種しましたが、今でも花粉症の症状は出ているものの、だいぶ軽減されたそうです。

現在はスイスも夏の陽気で非常に暑いですが、その分花粉も多く飛んでいます。

周囲では、くしゃみをしている人や目が赤い人をよく見かけます。

この予防接種は、かなり強い症状の人に勧められているそうですが、軽めでもかかりつけの医師に相談してみると良いかもしれません。

薬という事で、体に合う合わないがあると思いますので、気分が悪くなったりするような場合は、控えた方が良いかもしれません。

アレルギーは、体質の変化や加齢によって急になることもあり、自分はないとは言い切れません。

最近では、コロナパンデミックの影響なのか、花粉症でマスクをするスイス人もいるようです。

目に見えるように、車やバルコニーが黄色くなっていますので、相当飛散していることがわかります。

スイスに来て新たに花粉症になった人や、症状がひどくなった人は、一度医師に相談してみると良いかもしれません。