催眠術師に離婚相談?

スイス人女性が催眠術師に悩み相談?

ある知人のスイス人女性は、昨年家庭内で大きな問題を抱えました。簡単にいうと、彼女のご主人が酒に酔っぱらった末に不貞行為をしてしまったのだそうです。

しかも、奥さんがその不貞行為の発見者で、その時の光景がトラウマになってしまいました。

結婚して30年近く、そうしたことは一切無かったため、彼女はショックで塞ぎ込んでしまいました。

しかし、それよりももっと落ち込んでしまったのはご主人の方で、自身の失態とはいえ、お酒のせいでほとんど記憶が無いそうで、大変後悔しているということ。しかも現場を奥さんに見られてしまったショックも大きいようです。

しばらく別居をし、数ヶ月後に家に戻ってきても会話もせずに家庭内別居状態です。

精神科にも通い出した奥さんの方は、だいぶ回復してきて、仕事にも普通に出勤していますが、まだまだ心の傷は深く、今でもセラピーに通っているそうです。

しかし、最近はそのセラピーでは満足いかず、催眠術師のところへ通うようになったそうです。

そうしたスピリチュアルなものにスイス人が傾倒するイメージがなかったので、他人事ながら驚いています。

そもそも、多くのスイス人は霊的なものを信じないので、「霊を見たことがある」というような話をすると、馬鹿にされ笑われます。

冗談として話す分には良いですが、真剣にそうした話をすると、こいつ頭がおかしいのでは?と思われてしまいます。

そんなスイス人が、催眠術師に悩み相談するとは思いませんでした。

もちろん、そういったスピリチュアルなものが好きで、信じているスイス人もいるとは思いますが、周囲にはいなかったのでびっくりしました。

別居や離婚のそれぞれの形

友人や知人にも、離婚や別居をしている人たちが多くいます。

その状況は様々で、突然荷物をまとめて家を出て行ってしまったご主人や別居しても近くに住んで、一緒に子供の面倒を見つつ、バケーションにも家族で旅行に行く夫婦もいます。

すぐに離婚に踏み切る夫婦もいれば、子供のことを考えて適度な距離の別居状態を長年保っている夫婦もいます。

スイスでは離婚を考えた場合、2年間の別居が条件になることが多いようです。つまりすぐに離婚するというケースは、何らかの理由で相手が危険な状態である場合や弁護士を入れて早急に手続きを取るケースなどがあるようです。

2年間の別居は長い気もしますが、その間に元の鞘におさまる夫婦もいます。逆に、その間に新しいパートナーを見つけて、完全に区切りをつける夫婦も。

子供がいるかどうかでも状況は大きく変わってくるので、焦点は子供の養育や親権になることが多いです。

離婚しても子供が成人になるまでは、養育費を払わなければなりませんが、離婚した奥さんへの生活費などの支払い義務は無いため、中には子供への養育費支払いが終了して、生活苦になる奥さんもいるようです。

離婚の際に、きちんと取り決めなどがあれば、慰謝料や財産分与など、奥さんに対しても一定の支払いを何年するという約束があれば良いのですが、離婚時はお互いが感情的になりがちで、子供の養育費や親権などもおろそかにして、きちんと決めずに別れてしまう夫婦もいます。

もちろん、後からでも財産分与や様々な取り決めに応じるケースもあるので、一旦落ち着いてから決める人もいます。

自分が見る限り、スイス人の離婚した夫婦は、子供がいる場合は特にこまめに連絡を取り合っていて、普通に会話ができている人が多いです。

もちろん、実際のところは分かりませんが、この週末は元旦那さんに預けて、子供も楽しんだようだとか、そう言った話も時々聞きます。

子供によっては、親が別居したことで、遊びに行く家がもう一軒増えて、家具選びとかも楽しみなどという知人の子供もいました。それでも、きっと内面は傷ついていることでしょう。

離婚により、これまでの生活環境や人間関係も一気に変わってしまうため、どんな状況であっても大変なことです。

よく結婚する時よりも離婚するときの方が、何倍もエネルギーを要するといいますが、全くその通りでしょう。

知人も催眠術師に相談して、心が落ちつくのであれば、セラピーの一環として良いのではないかと思います。