海外生活・移住を目指す方へ

良いことばかりではない海外生活

スイスという国に住んでいると、未だに日本の人から、ハイジの国とか、アルプスの風景を思い浮かべて、「良いところに住んでいるんだね〜、優雅だねえ」なんて言われますが、残念ながらそんなところには住んでいません。確かに休暇になればそうしたアルプスの景色も見に行けますが、やはり大きく勘違いしている人が多いです。正直にいえば、海外生活なんて不便なことの方が多いですし、言葉も文化も違います。最初は友人すらいません。辛いことの方が多いです。

勉強のためや仕事のために来た人は、滞在期限があり、その目的に向かって邁進することができるので、まだ良いと思います。旦那さんの海外転勤で一緒に来た奥さんや結婚して移住した人は、現地の生活で色々と苦労を強いられます。しかし、それも含めて楽しめないことには、海外で長く生活していくには難しいでしょう。日本に住んでいても理不尽なことは起きるはずです。それがたまたま海外だったというくらいに思うことが大事かもしれません。

現地の生活に溶け込むには

どこの国に行っても、現地の人と仲良くなるにはハードルが高いです。最初は決まって、自分と同じ外国人と会話をして仲良くなったりするので、友人はたくさんできたが、現地の友人が一人もいないということもあります。アプローチは趣味でもなんでも良いのですが、自分からその国の人に興味を持っていないと難しいでしょう。誰も日本からきた外国人に興味はありません。逆に日本に興味を持っている人と話すのが一番早いのかもしれませんが、そうでない場合に、あまりに日本の話題を出して会話をしても相手は困るだけです。

最初は誰も自分に興味がない、と思った方がいいでしょう。

そのためには、やはり現地の言葉を覚えないといけません。英語の上手なスイスに、いつまでも甘えて英語で話していてもその距離は縮まりません。スイス人にとっても英語は外国語です。言葉はやはり現地に馴染むための第一歩であります。

自分を辛い環境に置く

これまで、日本での生活で言葉に困った日本人はいないでしょう。きちんと読み書きができて、話ができる。そんな当たり前のことが、海外に出た途端できなくなります。買い物くらいは大して困ることもないのですが、役所での手続きやアパートの契約など、スイスの場合、相手が英語で話してくれるとは限りません。

近所を走り回る子供達の言葉すら理解できず、一度は落ち込むでしょう。誰かの助けがないと生活すらままならない。そんな状況を打破したいと思えれば、自然と語学習得が最初の目標となるはずです。

差別も経験する

経験しなくていいのなら、差別される経験は誰もしたくないでしょう。それでもこれは多国籍の欧州において重要なことで、差別される側の気持ちがわかるようになれば、全ての意識が変わると言ってもいいかもしれません。スイスでも正直に言って差別だらけの社会です。差別をしている側は、差別していることに気がつかないこともあり、ひどい時は外国人同士が差別をしあうなんてこともあります。日本でどんなに語学を勉強して、流暢に話ができてもこの経験は出来ません。この経験があるのとないので、会話のスタンスも十分変わってくると思います。

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