2012年が始まり、既に半月が過ぎました。年末は暖冬の影響で、雪不足が心配されましたが、山の方にはようやく十分な雪が降り、スキーを楽しんでいる方も多いと思います。
昨年末から今年にかけて、色々とスイスの交通事情も規則が改定されました。
<スイス鉄道SBB>
まず、国民の足となるスイス鉄道SBBでは、車内での切符販売をしなくなりました。列車に駆け込んであとで買うという事が出来なくなり、切符の代わりに罰金をもらうという事になりますので、ご注意下さい。これは、やはりキセル乗車する人が多いようです。日本と違い改札口がないので、実質切符がなくても電車に乗り込めてしまいます。スイス鉄道SBBでは1日に約800件の違反が報告されており、今回の規定変更により、臨時収入となる見込みです。
<アウトバーン>
車を運転される方は、アウトバーンを利用される事も多いと思います。アウトバーン利用には、年間40フランのステッカーを購入し、指定の場所に貼らなければいけません。しかし、今年から罰則規定が厳しくなり、指定の場所以外に貼ってある場合は、ステッカーが有効でも無効とし、罰金となります。
また、気がついた方も多いと思いますが、アウトバーンに監視カメラが増えています。これはスピード違反もそうですが、車間距離を取らない車にも罰金が科せられます。危険運転は以前から罰金対象ですが、とくに車間距離を取らない車の取り締まりが強化されています。ある話しでは、カメラの手前で、追い越し車線の車が急に割り込んで来て、カメラに写真を撮られ、後続の車が罰金を取られるという不運も発生しています。
いずれにしても、車間距離を取って、安全に運転していれば回避出来ます。
また、一部のカントンで実施されたケースですが、届け出のある車のナンバーをコンピューターに登録し、そのナンバーの車が走っている際に、カメラでスキャンをし、運転者の確認を求めます。これにより、運転免許停止期間中に運転をしていた人が5割を超えていたのが分かっており、他のカントンからも導入に関する問い合わせがあるとの事です。ただ、スキャンをする事で個人情報の問題があるとの声もあります。実施されたカントンでは、スキャンしたナンバーは問題がない車両であれば、データをその都度消去しているという事です。
良くも悪くも、携帯電話、車と、色んなとこから監視されている世の中になっています。
<自転車のステッカー>
自転車に貼る登録ステッカーは、保険会社から配布されていましたが、これらが今年から無料になっています。こちらは自転車利用者にはうれしいニュースです。
<横断歩道での事故>
TVニュースや新聞で目にされた方も多いと思いますが、横断歩道での死亡事故が多発しており、注意が必要です。
スイスの横断歩道(黄色の横断歩道)では、車は必ず停止しなければ行けません。しかし、横断歩道のある場所では多くの場合、信号がなく、ロータリー式の丸い交差点になっています。
アウトバーンから出たばかりの車道や、郊外のターミナルでは、速度を落とさずそのまま走行する車も多いです。歩行者側も、必ず車は止まってくれると
信用し、道路に出て車と接触するというケースもあります。今後、横断歩道のあるところでは、信号を設置する事も検討されるかもしれませんが、自分のみは自分で守るのが先決です。車が止まるのは絶対ですが、歩行者も運転者の顔を出来るだけ見て、止まってくれるように合図を送ってから渡った方が良いでしょう。
他にも、各カントンで条例の変更などがある場合は、サイト上でお知らせして行きたいと思いますので、お住まいの地域で、新規の条例変更等がありましたら、どうぞご一報下さい。