1291年に3州が同盟を結んだスイスの建国起源
ウーリ、シュヴィーツ、ウンターヴァルデンの3つのカントン(州)が、ハプスブルク家に対抗し同盟を結んだことが、スイスの建国の起源となっています。現在の26カントンから成り立つスイス連邦になるまで長い歴史がありますが、他の欧州国に比べれば、まだ新しい国となります。
そんな建国記念日の8月1日は、スイス各地で様々なイベントが行われます。そして、夜には花火が打ち上げられます。
地域によっては、7月31日の夜に花火大会を開催する地域もありますので、実質2日間に渡り夜空を彩ります。
個人の花火も本格的に
自治体が開催する花火大会は、湖や川で大掛かりなイベントとなり、非常に豪華ですが、最近では個人で行う花火もかなりの大きさです。
どこの自治体が打ち上げているのかと思えば、個人のグループが打ち上げている花火であることがあります。
スーパーなどで販売されている花火とは違い、かなりの大きさのものですので、音もそれなりに大きくなります。
ペットや森の動物たちへの配慮はない
この大きな爆発音を嫌って、スイス国外へ避難する人も多くいます。
特に犬や猫を飼っている家庭では、この日は隣国へ避難して過ごす人もいます。犬や猫にとってこの大きな破裂音は、相当なストレスです。人間の何倍も良い聴力を持った動物たちにとってこの花火は迷惑以外の何物でもありません。
森に住む動物たちもこの大きな爆発音で、一斉に飛び立ったり、逃げていきます。放し飼いの犬などは、パニックになり道路に飛び出して事故に遭うケースも毎年ありますので、問題にはなっています。
自治体が行う花火は、時間帯も決まっていますが、個人の場合は、夜中までこの爆発音が鳴り響きますので、人間にとってもストレスに感じる人はいます。
花火の残骸があちこちに
翌朝は、毎年のように花火の残骸があちこちに散らばっています。多くの人は、花火のゴミを片付けますが、そのまま残していく不届者も当然います。
破裂して粉々になったものはある程度仕方ありませんし、清掃業者が来て綺麗にしてくれますが、大きな花火の筒や袋などのゴミは持ち帰ってほしいものです。
家の庭に飛び込んでくるロケット花火や車の屋根にも花火の残骸が降ってくることもあります。
スイスの建国記念日という、おめでたい日ではありますが、個人が行う花火のイベントは、もう少し行う場所や時間帯など、各地域でルールを決めても良いのではないかと思います。