国民投票(臓器移植法改正案)

臓器移植法改正案について

5月15日の国民投票では、臓器移植法改正案も議題です。亡くなっても臓器を提供しないという意思表示がなければ、誰もがドナーになるようにするという法改正案ですが、多くは賛成しているようです。

本人が、自分が死んだら臓器を使ってもらってもいいと思っていても、家族が反対するケースがあります。ドナーカードを持っていたり、生前、臓器提供の意思が提示されていれば、移植に使われます。個人の意思を優先させるということになります。亡くなった人の臓器提供に遺族が反対するというのは、よく聞く話ですが、臓器提供意思がない場合は、親族が判断をするという形になります。

臓器提供を待つ患者の多さ

身近においても、臓器提供を待つ話は聞きますし、実際に臓器移植の手術を経験した知人もいます。コロナ禍において手術が何度も延期になり、ドナーはいたもののかなり遅くなったケースも。他には、心臓移植を待つ中学生もいて、適合する臓器提供者を探すのに苦労するようです。

こうした臓器移植のドナーを待つ時間を短縮できるかもしれない法改正安ですが、現在のところ概ね賛成が多いようです。

ちなみに、日本の運転免許証の裏にも事故にあった際の臓器提供の意思表示を問う表記があります。

1、私は、脳死後および心臓が停止した死後のいずれでも、移植のために臓器を提供します。

2、私は、心臓が停止した死後に限り、移植のために臓器を提供します。

3、私は、臓器を提供しません。

1または2を選んだ方で、提供したくない臓器があればXをつけてください。(心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球)

となっています。

生前に臓器提供の是非の意思表示ができている人はいいのですが、交通事故のように急に亡くなった場合、最終的に親族の判断に頼ることになります。正式な臓器提供の手続きがなくても、故人の意思を尊重して判断ができればいいですが、それが一度も話し合ったことのないテーマであれば、難しい場合もあるでしょう。

自分の臓器で、誰かの命が救われるのであれば、家族と話しておいて臓器提供をするという人は比較的多いように思います。実際に死亡していなくても、臓器を提供した人や受けた人を知っていることもあり、今回の法改正案は身近なものに感じます。そして、自分や自分の家族が、突然臓器の提供を求める側になるかもしれませんし、提供する側になるかもしれないわけで、重要なテーマであることには変わりありません。